第二の人生を地域のために捧げる「ワイン人」!勝沼の味を守り伝える東夢ワイナリー様へインタビュー!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

第二の人生を地域のために捧げる「ワイン人」!勝沼の味を守り伝える東夢ワイナリー様へインタビュー!

    
山梨県甲州市勝沼町。ワイン好きであれば、知らぬ者はいない、まさに日本屈指の銘醸地です。そんな勝沼で『ぶらんちゅう』という、ブドウ焼酎を生み出すユニークなワイナリーがあります。それが、「東夢ワイナリー」。勝沼ブドウ100%使用の高品質ワインも定評がある東夢ワイナリーですが、今回、ワイナリー設立の経緯やワイン造りのこだわり、ぶらんちゅうについてなど、東夢ワイナリー会長である髙野英一さんにお伺いすることができました。

Q.東夢ワイナリーの設立の経緯を教えてください。

5245「東夢ワイナリーが立ち上がったのは2004年です。ただ、ワイナリーとなるまでにはさまざまなことがありました。まず、私が当時勤めていた東京電力を定年退職したのが55歳。体に悪いところも無くとても健康でした。

そんな時、勝沼の鳥居平のとある畑と出会ったのです。鳥居平という土地はブドウの銘醸地として大変有名なのですが、私が訪れた畑には草がボウボウに生えており、害虫などの温床だったんです。

結果、周辺農家さんたちの厄介者として扱われてしまっており、これはどうにかしなければいけないと考えたんです。この耕作放棄地を開墾し、復活させブドウを実らせることで、自分の生まれ育った土地に恩返えしができる。私の第二の人生と、東夢ワイナリーの物語がここからスタートしました」

Q.素人がブドウ造りを成功させるのは、大変だったのではないでしょうか?

「それはもう大変でしたよ、最初は、私とそんな私を見かねた会社の先輩の田中の二人だけでの作業でしたから。農業機械が入れない傾斜地だったんで、鎌を持って一心不乱に草取りして、どうにか1年半かけて整地を終えたんです。

その後も色々ありましたが、仲間の協力などでどうにか数年後に美しいブドウが実ってくれたんです。とはいえ、良いブドウを造るのはいいけれど、商売をする以上、採算が合わないのも問題。経営のことなどで友人から指摘されたことを踏まえながら、良いワインを造りを本気で目指すようになっていったんです」

Q.その勢いでワイナリーもあっという間に設立されたのでしょうか?

5246「ワイナリー設立も非常に苦労しました。当時、意気揚々と税務署へ向かったんですが、あっさり門前払いだったんですね。

色々と足りない部分があるということで、私は3年間かけてワイン造りなどの勉強しました。その努力を認めてくれたのか“ほったて小屋でもいいから設備を入れてくれ、それなら免許を与えることを考える”と、言われたんです。

それから、友人や周囲の方々に出資してもらうなどの協力をしてもらい、設備などを入れて形にしました。結果、晴れてワイナリーの夢が叶ったんです。ちなみに、『東夢』という名前は、東電OBが中心に畑を開墾し、ワイナリー建設が夢であったことから名付けました」

Q.東夢ワイナリーのワイン造りのこだわりは何でしょうか?

「東夢ワイナリーのワインは、勝沼ブドウ100%で全て造られています。自社農園では、カベルネソーヴィニヨン、メルロー、ピノノワールなど、黒ブドウをメインに栽培しています。

甲州種ブドウに関しては、ノウハウを持っている周囲の農家さんたちのものを使わせていただいています。もちろん、近年の甲州種ワイン人気もありますし、甲州種ブドウ自体が求められているので、私たちも分社化した畑では甲州種を栽培していますよ」

Q.『ぶらんちゅう』について教えてください

5247「ぶらんちゅうは、私たちが自信を持っておすすめする、世界唯一のブドウの焼酎です。ぶらんちゅう誕生のきっかけは、どこにも無いお酒を造ってみようと思ったことです。15年ほど前、焼酎がブームになった時期があったじゃないですか。焼酎は穀類を蒸留し割水で造りますが、これをブドウでもできるだろうと考えたんです。

ただ、ブドウの蒸留酒というのはブランデーですし、割水をしてもブランデーには代わりありません。そして、ブランデーは酒税が高い。しかし、15%ほどのワインを入れると甘味果実酒となり酒税が下がる。また、嬉しいことにこれが美味いんですよね。

ちょっとした裏話であれなんですが、ひとまずこれがぶらんちゅうの誕生のきっかけです。ちなみに、他に似たようなものがフランスなどに無いか徹底的に調べましたが、ぶらんちゅうと同じものはありませんでした」

Q.『ぶらんちゅう』の評価はどうでしょうか?

「実は、東夢ワイナリーの売れ筋商品はぶらんちゅうなんですよ。もちろん、ロックでもとても美味しく飲めるというお声もいただきますし、お湯割り、ストレートも味と香りがとても豊に感じられるのでおすすめです。

食事にも合わせやすいですし、価格も頑張って抑えています。多くの人にぶらんちゅうを飲んでもらい、その魅力が伝わっていくと嬉しいです」

Q.これからの、東夢ワイナリーの夢などがあればお聞かせください。

5251「もっと地域を巻き込んで、訪れるお客も楽しめるワイナリーになりたいと思っています。勝沼にお客さんが来て、地域の方たちが造った料理を食べ、勝沼のワインを飲み、温泉に入って、宿泊する。のんびりとこの地域を楽しんでもらうため、いろいろと地域の方々と計画をしているところです。

もちろん、ワイナリーにもお気軽に訪れてくださいね。ぜひ、勝沼にお越しください」

マトメ

忙しい中、和やかな雰囲気でインタビューに応じてくれた高野さん。ワイナリー開業を目指したいと思っている方々も快く受け入れているとのことです。

さらに、自分たちは作業の手を止めてでも、お客さまとお話したいから、ぜひ遊びに来てほしいとおっしゃっていました。ワイナリーによっては作業工程の妨げになるからということで、一般のワイナリー訪問を避けている場所があるのにも関わらず、その懐の深さには驚くばかりです。

ワインと土地、そして人を結びつけるということに情熱を注げる人物こそ、『ワイン人』の目指すべき姿なのではないかと、強く心に感じたインタビューとなりました。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。

◆参考
・東夢ワイナリー公式HP http://www.toumuwinery.com/

・ぶらんちゅう http://www.toumuwinery.com/02/01-3/

    
     
      

関連記事