現役ソムリエはどんな勉強をしていたの?エノテカ広尾本店の小林さんにインタビュー!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

現役ソムリエはどんな勉強をしていたの?エノテカ広尾本店の小林さんにインタビュー!

   
カーヴでは、「ソムリエ試験"完全"対策」(iPhone,Android)という、ソムリエ試験合格を目指す方々のためのアプリを展開しています。ワイン業界の関係者から一般のワインファンにいたるまで、多くの方がこのアプリを利用し、資格取得のために日々勉強されているようです。

ただし、ソムリエ試験は出題範囲が広く、難関であるとも言われています。今回、そんな方々に向けて、ソムリエ資格を保有し、現役でワインの現場でお仕事をされている、「ワインショップ・エノテカ 広尾本店」の副店長 小林紅深さんに、一次試験の勉強法をはじめ、取得後にどのような影響があったのかをお聞きしてきました。

ワインファンはもちろん、ワイン業界で働きたい方も必見のインタビューとなっていますので、ぜひお読みください。

Q.ワインを仕事にしようと思ったきっかけを教えてください。

8884「大学3年生の頃からお酒が大好きだったので、卒業後はお酒関係のお仕事をしたいと思っていました。

さまざま場所を見学している中で、エノテカのいくつかの店鋪をまわることができたのですが、その時の先輩スタッフの方々の対応が素晴らしかったんです。

“ここの職場は、きっと楽しい”と思い、エノテカでワインの仕事を始めました。」

Q.当時はワインはまったく触れていなかったのでしょうか?

8912「学生の頃に、フレンチレストランでアルバイトをしていたのですが、ワインの経験が少ないのに、ワインのサービスは難しいですよね。

当時の私はお客様に提案できる情報量も少なかったですし、“ワインは難しそう”というイメージもありました。だからこそ、ワインを勉強したいと思うようになり、ワインの仕事をはじめたといのも理由のひとつです。」

Q.ソムリエの資格を取得しようと思ったのは何故でしょうか?

8909「お客さまから“あなた、ソムリエなの?”とか、“資格は持っているのか?”などよく聞かれたんです。やはり、バッヂを持っているかいないかでは、説得力が違います。そういった理由もあって、ソムリエ資格を取ろうと思いました。」



Q.ソムリエ資格から取得されたのですか?

「私の場合、先にワインエキスパートを取得して、その後にソムリエの資格を取りました。」

Q.どのように勉強しましたか?

8911「ワイン関連の資格に関しては、皆さまそれぞれ頭に入りやすい方法があるとは思いますが、私の場合は視覚で覚える、ということが得意でしたのでそういった方法で勉強しました。具体的には、ソムリエ教本から情報をまとめ、ノートに各国、各地方の白地図をノートに貼るという方法です。

その白地図から線を飛び出させて、“この産地はこの品種が有名”、“この産地の特徴はこれ”など、産地ごとに特徴を加えていきました。

ブルゴーニュならブルゴーニュ地方の地図、ドイツの北部と南部、カリフォルニアならナパやその他の産地など、それぞれの産地の地図をつくりました。」

Q.特に苦労した部分、苦手だった分野はありますか?

「エノテカはフランスとイタリアを多く取り扱っておりますので、この二つの国は普段から触れている分、覚えやすかったですね。

逆に、ドイツやアメリカの“AVA”、スペインなどは難しく感じました。誰もがつまずくところかもしれませんが、日常的に接する機会の多くない産地は難しかったです。」

Q.ソムリエの資格取得後、何か仕事に対する姿勢で変化はありましたか?

8888「先ほどお伝えした通り、バッヂがあるか無いかでお客さまの信頼度が変わってきます。お客さまからもしっかり見られていますし、それ相応の意見、ご案内をすることを徹底しています。常に身を引き締めて、接客をさせていただいております。」

Q.部下などへの教育の仕方はどうでしょうか?

「例えば、新入社員の多くはまっさらな状態でお店に入ってきます。そんな中、1年目から資格を取得したい、という社員もいますので、仕事のところどころで““このワインの品種は何?”や“どの地域で生産されている?”など、質問をしながら教育することはありますね。」

Q.ソムリエ試験でおすすめの勉強法などはありますか?

「やはり、それは人それぞれですので、ご自分の覚えやすい方法が良いと思います。ただ、丸暗記という覚え方の場合、ソムリエになってからの実践で使えるか…というところが難しいところです。

私の場合、地図を使って勉強したので、お客さまへのご案内も頭の中の地図を思い描きながら、地理や気候と結びつけて提案しています。
今後に繋がるような、そんな覚え方が大切なのではないでしょうか。」

Q.今、より深く知りたいと思っていることは何でしょうか?

8910「実は、9月にボルドー出張へ行かせていただいたのですが、その時に『メドックマラソン』に参加したり、シャトー訪問をしてきました。ポイヤックを走っている中で、ピション・ロングウィル・コンテス・ド・ラランドがここにあって、ピション・ロングウィル・バロンがあって、ラトゥールがある、ということが土地勘でわかるようになりました。

また、道を隔てただけなのに、なぜこんなにもスタイルが違うのだろう…など、この土地のワインについてもっと知りたい、という欲求がわき出してきたんです。土壌の違いはもちろんあるでしょうが、シャトーそれぞれの醸造法なども違います。と、なるとほかのシャトーについても探求したくなります。今、個人的にボルドーに夢中ですね。」

Q.メドックマラソンというと、コスプレですが…

「エノテカに関しては、ユニフォームがございまして、日本の国旗とエノテカのロゴがプリントされている赤いTシャツで出場しました。ちなみに、帽子もエノテカのロゴ入りですよ。日本の方も多く参加されていたので、“エノテカさん、頑張って!”」など、あたたかいお声をかけてもらえました。」

Q.ありがとうございました!ソムリエ資格取得を目指している方へひとことください!

「繰り返しになりますが、試験に通過することを目標にするのではなく、資格を取るからには勉強したことを実践で使うための、そんな勉強法がソムリエを目指すためには必要だと思います。」

取材を終えて

8881今回、小林さんは独学で学ばれたということですが、どんな学び方であれ、大切なのは「実践で使うための勉強」というところでしょう。

頭にまるごと教本の内容を詰め込み、試験が終わったら全部忘れた…では、せっかく努力して時間をかけて勉強したのにもったいない気もします。

テイスティングについては、また次回お聞きしていこうと思いますので、まずは一次試験対策の方法として参考にしてみてください。

・ワインショップ・エノテカ 広尾本店 HP
・エノテカ HP
   
     

CAVE THE SELECT
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ナカゴミ コウイチ

ナカゴミ コウイチ

山梨県出身、甲州ワイン育ちのフリーライターです。ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。

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