意外と見逃されがち?「ボルドーの白」は、世界最高峰の白ワイン!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

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意外と見逃されがち?「ボルドーの白」は、世界最高峰の白ワイン!

「ボルドーのワイン」と聞くと、どのようなワインを思い浮かべますか?

シャトー・マルゴーなど、5大シャトーに代表されるようなカベルネ・ソーヴィニヨン主体の端正なワインでしょうか。
サン・テミリオン、ポムロール地区のメルロー主体のビードロのような柔らかく滑らかなワインでしょうか。

いずれにせよ、「赤ワイン」をイメージされた方がほとんどではないかと思います。

それもそのはず。
実際にボルドーで作られるワインの90%が赤ワイン。
白ワインが占める割合は、わずか10%でしかありません。

白ワインの名産地というと?

7357さて、今度は、優れた白ワインを生む産地を挙げてみましょう。

恐らく最初に思い浮かぶのが、ブルゴーニュですね。
モンラッシェに代表される、シャルドネ単一品種から作られる至高の白ワイン。
ピュアな味わいと、エレガントな酸味。
白ワインにおいて、ブルゴーニュを超える産地は少ないかもしれません。

他には、泡ではありますがシャンパーニュ地方や、リースリングで有名なアルザス地方やドイツが挙がるかもしれません。

もしくは、ソーヴィニヨン・ブランが好きな方にとっては、ロワール地方のサンセールや、近年成長著しいニュージーランド。
ボリューム感のある白ワインが好きな方にとっては、カリフォルニアだって挙がるかもしれませんね。


このように「白ワインの名産地」としては、「ボルドー」という名前はなかなか出てこないのではないでしょうか。
ボルドーというと赤ワインの存在感が強すぎて、つい白ワインは見逃されがちな気がしています。


しかし、これは個人の好みにはなってしまいますが、筆者はボルドーの白ワインを愛してやみません!
あの「妖艶な色気」と「複雑で気品のある味わい」は、ボルドー以外ではお目にかかることはできないほど、ボルドーの白ワインにはアイデンティティがあると感じています。

このような高いクオリティと強い個性を持つボルドーの白ワインですが、その実力の割に表舞台での登場回数が少ないのでは…、日々思っています。

今回はそんな「ボルドー・ブラン」について、少しでも多くの方々に愉しんで頂くため、改めてご紹介をしたいと思います!

ボルドーの白ワインの特徴

7342ボルドーの白ワインの特徴について、ここでおさらいをしてみましょう。

まず、主として使われることが多いブドウ品種は「ソーヴィニヨン・ブラン」です。
実はソーヴィニヨン・ブランはボルドーが原産とも言われており、ボルドーで作られる白ワインのほぼすべてが、このソーヴィニヨン・ブランを主体に作られています。

ソーヴィニヨン・ブランと聞くと、縦に一本筋の通った「青い香り」をイメージされる方が多いかもしれません。
この特性が強いワインだと、まるで青草を噛み締めているような苦さも感じられるほど、味わいの個性が強い品種です。

ワインの方向性としては、どちらかというと「芳醇」といった味わいではなく、「爽やか」な印象を持つ方がほとんどではないでしょうか。

しかし、ボルドーの白ワインは、そのようなソーヴィニヨン・ブランも「爽やかさ」をストレートに表現したワインではありません。

ボルドーの白ワインが、いわゆる他の産地のソーヴィニヨン・ブランと異なる要素として、2つが挙げられると思います。

それは、「木樽」と「ブレンド」です。

木樽がワインに複雑味を加える

7356ソーヴィニヨン・ブランは、前述の通り「爽やかさ」が特徴の品種であるため、作られるワインもその爽快感を表現するために「フレッシュ」な方向性のワインに仕立てる傾向があります。

フレッシュな味わいを表現するために用いられる製法として代表的なのは、木樽を使わずに「ステンレスタンク」で発酵・熟成をさせるというものです。
木樽を用いることによって、木の持つ成分がワインに溶け込むためワインはより複雑な味わいになり、「香ばしさ」やバニラのような「マイルド」なニュアンスがワインに付加されます。

一方で、木樽自体が乾燥した樹木、即ち熟成している素材であるため、フレッシュさとは対極の要素でもあるのです。
そのため、フレッシュで爽快感のあるワインを作りたい場合、一般的に木樽は用いられません。


しかし、ボルドーでは、ソーヴィニヨン・ブランを木樽で熟成させる生産者がとても多く、ボルドーの白ワインのアイデンティティになっていると思います。
(木樽を使わないワインも少なくありませんが、木樽を使う生産者が他の産地と比べてとても多いと思います)

木樽を用いることで若々しくフレッシュな味わいではなく、ビター感など様々な要素が付加され、ワインに深みが加わると感じます。

ソーヴィニヨン・ブランという品種に木樽を用いる生産者は世界的にも多くはないため、それが「ボルドーの白」の個性を支えていると思います。

セミヨンとのブレンド

7349ボルドーの白ワインの個性を支えているもう一つの要素が、多くのワインが単一品種ではなく異なる品種と「ブレンド」して作られるというものです。

前述の通り、ソーヴィニヨン・ブランはとても個性の強い品種であるため、より純粋にその個性を表現するために単一品種で作られることが多い品種です。

実際に、ソーヴィニヨン・ブランで有名なロワール地方やニュージーランドでは、単一品種で作られることがほとんどです。
(ニューワールドでは、そのソーヴィニヨン・ブランの強すぎる個性を和らげるため等にシャルドネ等の多品種とブレンドされることも多いです)

しかし、ボルドーの場合は「セミヨン」と明確に品種とペアになってブレンドして作られるというところが大きな特徴であると思います。


実は、ボルドー地方の中には、「ソーテルヌ」という貴腐ワインの世界一の産地があります。
貴腐ワインとは、ブドウを意図的に細菌によって腐敗させて作られる極甘口のデザートワインであり、「シャトー・ディケム」という生産者が世界で最も優れた生産者として有名です。

つまり、ボルドーは、デザートワインでも世界一の産地なのですが、その貴腐ワインの妖艶なうっとりとするような甘みを表現する品種がセミヨンなのです。


セミヨンはボディがしっかりとしており、蜂蜜のような甘みと、レモンを感じる酸味の両方を持ったとても気品のある品種です。

このセミヨンが、比較的ライトな飲み口のソーヴィニヨン・ブランに構造を与え、上品な酸と、ほんのり甘い蜂蜜のニュアンスがうっとりとするような色気を与えるのです。

このセミヨンとのブレンドがなければ、ボルドーの白ワインにあれほどの妖艶さはないのではと感じます。

はじめは、ちょっと"お高め"のワインを!

7358このように、「ソーヴィニヨン・ブラン」を「木樽で熟成」させて「セミヨンとブレンド」をさせるという製法は、ボルドー以外ではそうは見られない作り方です。


この工程によって生まれる白ワインは、繊細なブルゴーニュよりもはっきりと分かりやすく美味しさが感じられるため、特に、「ブルゴーニュは、ちょっと酸が鋭くて…」といった方には、ボルドーの白の方が合うかもしれません。


ただ、ボルドーの白を選ぶときには注意点もあります。

それは、ご存知の通り、ボルドーは大産地。
限られた産地で品質が高い水準で安定しているブルゴーニュと比べると、どうしても品質にムラがあるように感じます。

特に、ボルドーは価格帯が高いものから安いものまでありますので、安い価格帯ではどうしても「えぐみ」を感じてしまい、いわゆる「猫のおしっこ」感が強すぎるワインと出会ってしまうことも…。


そこで、はじめは万が一でもがっかりして頂きたくないため、少しだけでも奮発をして、3,000円くらいからのワインをぜひ選んでみて頂けるといいなと思ってます!

価格以外の基準として、具体的な産地を挙げるとすると、ラベルに「ボルドー」と大きく記載されたものよりも、「グラーヴ(Graves)」「ペサック・レオニャン(Pessac Leognan)」と書いてあれば、ボルドーの中でも白ワインが有名な地区であるため、さらに素敵なワインである可能性が高いかもしれません。

「ボルドーの白」って、やっぱりイマイチ…と、美味しいボルドーの白を誤解してしまわないためにも、まず最初はおいしいワインを飲んで頂きたいのです!

特におすすめの2本をご紹介!

…といっても、3,000円以上となると、家飲みワインとしてはけっこう贅沢ワインの部類ですね。
レストランで飲むとなると、1万円近くのワインになりますから、できればお試しといえども失敗はしたくないもの。

そこで、筆者が自信を持ってお勧めできる2本をご紹介します!

レスプリ・ド・シュヴァリエ

7361こちらは、ソムリエ試験の勉強をしている方なら耳にしたことがある名前かもしれません。

そう、メドックに対抗して作られたグラーヴ&ペサック・レオニャン地区の格付けにおいて、赤ワインと白ワインの両方で格付けされている「ドメーヌ・ド・シュヴァリエ」が作る白ワインです。
彼らのプレステージクラスとなると価格が高くなってなかなか手が伸びづらいのですが、この「レスプリ・ド・シュヴァリエ 」はいわゆるセカンドラベル。
プレステージよりも価格は1/3以下です!

しかし、セカンドと言っても一口含めば、あら虜。

ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンの絶妙なブレンドが、うっとりしてしまうような妖艶な雰囲気を演出してくれています。

セミヨンのもたらす蜂蜜の香りに、木樽から感じる香ばしいニュアンス。
とても複雑で、時間がゆっくりと感じられる、恋人と楽しみたいワインです。

このワインとは、某有名ワインバーでグラスで提供されていて初めて触れたのですが、すぐにインポーターを調べて取り寄せてしまいました。
それほどまでに「また会いたい!」と心から感じてしまうほど素晴らしいワインでした。

こちらからご購入できます。

レ・ザルム・ド・ラグランジュ

7360親しみやすさで選ぶならこちら!
こちらも、ボルドーのシャトーの中では大定番ですね。

メドック地区の格付け3級「シャトー・ラグランジュ」が作る白ワインです。

シャトー・ラグランジュと言えば、経営が傾いてワインの品質も落ち目だったとき、日本企業の「サントリー」が買収をして、立て直したシャトーとして有名ですね。

買収当時は「日本人なんかにワインが作れるわけがない」と冷ややかな目で見られていましたが、日本人の職人気質が見事にワイナリーの名声を高め、今では現地でも尊敬をされる存在になっているシャトーです。

一般的には、赤ワインの生産者として有名であり、またメドック地区には白ワインの格付けはないため、この「レ・ザルム・ド・ラグランジュ」はなかなか日の光が当たりにくい印象があります。

しかし、今回ご紹介したような、「ブレンドの妙」「木樽の複雑味」などがしっかりと表現され、また先にご紹介した「レスプリ・ド・シュヴァリエ」よりも味わいが強めのため、より「濃い味好き」にはこちらの方が好みかもしれません。
※こちらは現在、在庫切れ
               
               

高級レストランでもボルドーの白を!

7337いかがでしたでしょうか。

筆者自身も、大切な人との記念日や、友人とのお洒落なイベントなど、レストランで頼む白ワインはついついブルゴーニュを選んでしまうことが多いです。

しかし、ボルドーの白ワインが持つ「妖艶さ」は、ブルゴーニュのワインとは全く違った「色っぽさ」があると感じます。


家飲みのワインとしては、3,000円オーバーの価格は少しお高めに感じてしまう人もいるかもしれません。
しかし、冷静に考えてみれば、いわゆるチェーン系の居酒屋にいっても一人3,000円くらいはかかってしまうものです。

居酒屋で何気ないお酒で談笑するのも素敵な時間ですが、それとは違った間違いなく素晴らしい経験を感じることができますので、ぜひ時には居酒屋飲みをキャンセルしてお友達と家飲みをするなどで、優れたボルドーの白ワインを愉しんで頂きたいなと思います!

期待を裏切らない安心感と、食事の時間をキラキラと輝かせてくれる実力が、きっと備わっているはずです。
 
 
 

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