【インタビュー】後編:日本ワインの未来を担う最重要ワイナリー誕生!『MGVsワイナリー』の徹底したテロワールへのこだわりを聞く!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

【インタビュー】後編:日本ワインの未来を担う最重要ワイナリー誕生!『MGVsワイナリー』の徹底したテロワールへのこだわりを聞く!

   
中編では、MGVsワイナリーのテロワールへの強い思いをお聞きしました。
最終回となる後編では、デザイナーのことや今後の展望などをお聞きしています。
(メイン画像:Photo by Junya Igarashi)

Q.株式会社エムテド代表取締役でアートディレクターとしても

7109(Q.続き)ご活躍されている、「田子 學」さんをクリエティブディレクターとして迎えられています。これにはどんな狙いがあったのでしょうか?

「このワイナリーは以前は半導体製造を行っていた下請けの会社でした。加工を委託されて仕事をするということは、『ブランド』を持たない製品づくりをしていた、ということになります。

しかし、ワイナリーをはじめるためには、ブランドを持たなければいけません。しかし、ブランドを持たない事業を長く続けてきていたので、その部分に関しては全く知識が無い素人だったんです。まぁ、特許は取ることはあっても、商標を取る必要が無かったんですよね。」

Q.それで、社外の方にお願いをされたということなのですね。

「下請け会社から、メーカーになる最も大きなポイントはブランド構築をどのようにしていくかという戦略です。
我々の社内では、経験がある部署も人物もいませんでしたし、当社が未経験の部分だけを外部のプロのお願いしたということです。」

Q.オープン以来、どのような反応がありましたか?

7113「オープン以来、デザイン的には一定の評価をいただいていると感じています。

当社はワインファンに納得いただけるワインを目指しているため、ワインが作られている場所を知ってもらうために、わざわざ足を運びたくなる場づくりが必要だと感じていました。美味しいワインはもちろんのこと、ワインを楽しむ空間と共だって体験価値を提供したかったんですね。

それがMGVsワイナリーのブランド力につながりますし、日本においてワイン文化を高め、日本ワインのブランド力向上につながると思っているのです。これからはますますワインファンの方に訪れてもらい、MGVsのワインそのものの評価を高めていけたら嬉しいですね。」

Q.現在、MGVsワイナリーでリリースされているワインは何でしょうか?

7099「現在、5種類のワインをリリースしています。今後もリリースしていきますが、MGVsワイナリーでは、甲州ワイン、マスカット・ベーリーAの二品種に絞ってワインを生産していきます。

現在、海外品種も試験栽培を行ってはいるのですが、自分のやってみたい品種とその土地に適合する品種は違うと思うんです。もし、海外品種であったら買った方がいいかな…とも思います。

逆に、海外でもつくっているとは思うのですが、甲州とマスカット・ベーリーAは、世界のどこよりもこの場所でつくった方が美味しいという自信があります。だからこそ、この二品種を迷わずにつくり続けていきたいと思います。」

Q.リリースされている甲州でも、産地が違いますね。

7110「まず、勝沼の甲州、一宮の甲州、穂坂の甲州があります。穂坂はここから距離が遠いのですが、テロワールを明確化させるためにつくっています。同じ甲州でも、穂坂の方は酸が強いんです。

フランスに関しても、同じ品種でも地域によって味が違いますよね。甲州でも、しっかりとその辺りを明確化をしていかないといけないと思っています。」

Q.ワインファンの方に何か一言あればお願いいたします。

7111「私もワインが大好きですのでよくわかるんですが、海外産のワインと日本産のワインがあった時、海外産のワインを選ぶ方が多いと思うんです。でも、これからの甲州やベーリーAからつくられるワインは明らかに個性が出てくると思いますし、それにマッチングする料理も出てくるはずです。

ディナーの時にはフランスワインがセレクトされるかもしれません。でも、当社の辛口のロゼはランチの時に使うととても良い相性を示します。また、当社の『K131勝沼町下川久保』というシングルヴィンヤードでつくっている甲州ワインに関しては、コクがあり骨格がしっかりとした味わいですのでディナーの時にも十分満足のいく甲州ワインに仕上がっています。

このようにそれぞれに個性が出てきていますし、海外、日本ということで比べるのではなく、使うシーンと食事などで分けると良いのではないでしょうか。」

Q.ありがとうございます!今後の展望をお聞かせください。

7119「赤ワインで一番目指したいところは、優雅なワインをつくることでしょうか。華やかで広がりがある…そんな日本ワインをつくりたいですね。フランスのワインなどは樽使いがとても上手ですが、その樽使いの巧妙さを利用した優雅なワインづくりを課題として目指していきたいです。

とはいえ、そういったワインをつくるために大切なのが、ブドウですよね。力強いブドウ、樽に負けないブドウ、熟成の時間に耐えうるブドウが必要です。だけれども強いだけでは無い、優雅な広がりを見せてくれる。そんな赤ワインを理想としていきます。白ワインに関しですが、甲州は酸味が利いたフレッシュ感が大切ですので、必要なワインをひとつ。それと、コクを出すために熟成に持っていける甲州ワインもつくっていきたいですね。」
(Photo by Junya Igarashi)

取材を終えて

「この、日川沿いには可能性がある。」今回、お話を聞いているなかで、松坂さんから何度もこの言葉を聞きました。テロワールを明確にするため、穂坂や一宮など、ブドウ畑の土壌分析や天候データなどもしっかりと記録されているなど、ブドウ栽培にかける情熱は並大抵のものでありません。

しかし、今後の日本ワインを発展させていくためには、「テロワールへの追求」といったことは避けて通れない部分なのではないでしょうか。ブルゴーニュのワインを語る時、「ミュジニーっぽい」「シャンヴェルタンらしい」「ニュイ・サンジョルジュらしい強さ」など、あれだけ近距離の畑同士であっても、我々が飲み分けできているのは何故でしょうか。それは、しっかりと「産地」が明確化しており、その情報を我々も十分に知っているからでしょう。

MGVsワイナリーは、今後日本ワインにとって無くてはならない存在のワイナリーへと成長していくと思います。ぜひ、みなさんで応援していきましょう。

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