南アルプスの力が生み出すこだわりの『赤ワイン』!注目ワイナリー、ドメーヌヒデのワイン造り|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

南アルプスの力が生み出すこだわりの『赤ワイン』!注目ワイナリー、ドメーヌヒデのワイン造り

    
日本全国に新規ワイナリーが多く誕生していますが、その中で、マスカットベーリーAを中心に赤ワインの醸造にこだわっているマイクロワイナリーがあります。

それが、ドメーヌヒデです。今回、山梨県南アルプス市のワイナリーにてドメーヌヒデの渋谷英雄さんに、ワイン造りへのこだわりなどを伺いました。
               
                

Qドメーヌヒデの歴史を教えてください。

「2015年7月31日に果実酒製造免許を取得しました。現在、ドメーヌヒデとしては1年を経過したところです」
                 
                   

Q.ワイン造りを始める前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

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「私は以前、さまざまな仕事をしてきました。24歳の頃には『沖縄ケラマ空港で空港長』、28歳の頃には『ダイビング専門学校を設立』、32歳の頃に『臨床心理士』の世界に入っています。

ワインには全く関係の無い職歴と思われがちなのですが、それぞの仕事がワイン造りのどこかに繋がっています。管制官の経験では天気、ダイバーとしての経験では月の引力による海水の満ち引きや生物の産卵、臨床心理士では心理テストなどの分析により心を聴くこと。

自分の歩んだ道が、全てワイン造りに大きな影響を与えています」
                 
                 

Q.なぜ、ワイン造りを始めようと思われたのでしょうか?

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「お酒は、人々の心を豊かにしてくれます。私自身、ワインはもちろんのこと、日本酒や泡盛、ウイスキーも大好きですよ。

そんなことから、何か自分自身でモノづくりをしたいと思い、酒造りの世界に入りました。当時、勝沼にある東夢ワイナリーさんでワイン造りの基礎を勉強していたのですが、その時に私の人生を決める出会いがあったんです。

それが、マスカットベーリーAの原液でした。一切の添加物や着色の無い美しいピンク色に感動し、心奪われたことにより、私はワイン造りで生きていくことを決心したんです」
                   
                   

Q.数ある土地の中で、なぜ南アルプス市を選ばれたのでしょうか?

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「どの土地でワイン造りをスタートさせるかを決めるため、日本全国を調査しました。コップに水を入れて地上にまき、水分をいち早く染み込ませる場所を探して回ったんです。その結果、この南アルプス市の土壌と出会い、現在この土地に惚れ込んでブドウ造りを行っています。

先ほど、私は空港で働いていたと言いましたよね?実は、私は雨が降る場所と降らない場所など、経験上熟知しています。昔は、現代のように飛行場が整備されていなかったこともあり、土壌の水はけの良さや雨があまり降らない環境の場所が好まれました。

まさにブドウ造りにも通じるようなテロワールですが、その昔、この南アルプス市にも『南アルプス市 ロタコ』という飛行場があったのです。さらに、小学生の頃にこの飛行場に父に連れられ訪れたことがありました。この土地でブドウを造り、ワインを造るという人生は、偶然では無く、必然だったのかもしれません」
                     
                    

Q.畑造りのこだわりを教えてください

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「私たちの畑は『月夜にも灼ける』と言い伝わる、雨が降らない場所にあります。富士に抜ける風である『八ヶ岳おろし』が雲を飛ばすので、日照時間も長くしてくれますし、土地自体も荒れた土地ですので土壌としては最高です。

現在、畑の一カ所は雑草だらけにさせており、一カ所は天地返しせずにブドウ樹を植えています。基本的には、有機栽培を行っています。

買いブドウもありますが、有機農家さんから購入しています。やはり、この土地の農家さんたちが手塩にかけて造った畑に勝つことができるのは、10年後くらいでしょうか。

ブドウ造りは奥が深く、とても大変な作業です。もちろん、良いブドウを造るために今以上に努力は続けていきます」
                     
                      

Q.ブドウ品種についてのこだわりと教えてください

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「ドメーヌヒデでは、マスカットベーリーAを中心にした、赤ワインのみを造っています。

現在、マスカットベーリーAが8割、メルローとカベルネソーヴィニヨンが2割といった割合ですね。甲州も少し生産していますが、甲州を赤ワインと同様の造り方で醸造させています。

日本は世界に比べて赤ワインが弱いと言われていますが、私は『日本の赤ワイン』を造っています。日本だからこそできる、最上の日本の赤ワインで世界と戦っていきます」
                      
                    

Q.熟成や醸造についてのこだわりがあれば教えてください

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「私の造るワインは、基本的には樽熟成です。ドメーヌヒデで生まれる赤ワインは、世界トップクラスの樽で寝かせています。

醸造に関してですが、搾汁と同時に果汁を50%抜き出す、大吟醸を超えた『禁断のセニエ』を行う、黒ブドウを白ワインに仕上げるブランドノワールや、自然酵母完全無添加など多様なワインを造っています。また、砂糖での添加は一切しません。ブドウが本来持つポテンシャルで造る、辛口にこだわっています。

今までの話の流れでいうと、ドメーヌヒデは『完全自然派』といったイメージが強いかもしれませんが、野生酵母などに頼る自然派ワインだけでなく、科学的な検知から生み出されるワインも造っています。

どちらにも良いところがありますし、どちらがダメでどちらが良いとは言い切れません。ワインの全てを知るために、二極化した造りを行っているんです」
                    
                   

Q.ドメーヌヒデのおすすめの1本は何でしょうか?

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「ドメーヌヒデのトップレンジワインは『ラピュータ』です。

品種はマスカットベーリーAで、樽内マロラクティック発酵、全梗入れ醸しとなっています。新樽フレンチオークで9ヶ月熟成後、1年古樽アメリカンオークで4ヶ月熟成しています。無補糖、無補酸、無濾過、無清澄となっています。

セニエを限界まで行っており、カイ入れは1日1回。酸味とタンニンのバランスが取れていて、ラズベリーなどの可憐な香りが特徴です」
                   
                    

Q.近年、ワインの新規生産者の急増で、未熟なワインが市場に出回っている。このことに懸念の声が広まっていますが、この現状をどうお考えでしょうか?

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「果実酒製造免許を取って1年あまりのドメーヌヒデも、新規生産者ではあります。

ただ、基本的に誰もが昔は、初心者なのではないでしょうか。市場に出回っているもに関して、健康に害がある物であれば問題ですが、酸化などをしてしまっているものであれば、その生産者の技術向上のために適宜バックアップ体制を取ることも重要だと思っています。

山梨県の場合、ワイナリーの2代目、3代目が多いことからも、批判をするのでは無く、互いに情報交換をし合う素晴らしい絆が出来上がっています。やはり、ブドウ農家、ワイン製造者共に力を合わせて、日本ワインを支えていく必要があるのではないでしょうか」
                      
                     

Q.最後に、これからのドメーヌヒデについてをお聞かせください。

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「まず、750ml瓶は、世界のコンクールを目指しています。

そして、ドメーヌヒデには、プライベート制度もあるで、最高品質のワインを個人のお客様にも提供していきます。

さらに、この土地独特の文化なのですが、地元の方々はワインを一升瓶で飲まる文化があります。懐かしさと愛着のある、一升瓶のワインも造り続けていきたいと思っています」
                  
                    

まとめ

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勝沼、明野がブドウ・ワイン造りの銘醸地として脚光を浴び続けている中、自らの人生経験とワイン造りの信念により、南アルプス市という新しい土地を探し当てたドメーヌヒデの渋谷さん。

自らのワイン造りについてだけでなく、この土地の人々の優しさや素晴らしさについても多く語ってくれたのが印象的でした。ワイナリー用として購入した、南アルプス市の古家からワインのオープナーとコルクが出てきたそうです。その巡り合わせにも運命を感じたとおっしゃっていました。

渋谷さんのお話を聞かせていただいた帰路の途中、大げさかもしれませんが、『ワインを造るために生まれた人』に、初めて出会えたような気がしてなりませんでした。これからのドメーヌヒデの躍進を応援し続けたいと思います。
                     
                           

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◆サイト
ドメーヌヒデ HPはこちら http://www.domainehide.com/
   
      
       

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ナカゴミ コウイチ

ナカゴミ コウイチ

山梨県出身、甲州ワイン育ちのフリーライターです。ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。

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