こんにちは。ブルゴーニュ在住のワイン好きライター、KIKIです。
「ガレット・デ・ロワ」というお菓子を食べる日として知られているエピファニー(公現祭)はもともと1月6日なのですが、現在フランスでは1月の第1日曜にお祝いをするようです。
また、「ガレット・デ・ロワ」に関しては、1月中は何度でも食べるという人がほとんどです。
職場に持ち寄って休憩時間に食べたり、近所の人を招いて一緒に食べたり、食後のデザート用に作ったり・・・。
1月にフランスのスーパーやブーランジェリー(パン屋)、パティスリー(ケーキ屋)に行くと、ガレット・デ・ロワが目立つ場所においてあります。
いちばん合う飲み物は何?
先日フランス人の友人宅で「ガレット・デ・ロワに一番合う飲み物は何だろう?」という話をしたのですが、その時の会話が興味深かったので、ご紹介したいと思います。
その日は招待してくれた友人がお手製のガレット・デ・ロワを振舞ってくれるということだったので、私はお気に入りの組み合わせであるクレレット・ド・ディを持参しました。
もう一組招かれていた別のカップルが持ってきたのは辛口のクレマン・ド・ブルゴーニュ。
ガレット・デ・ロワにソーテルヌやモンバジヤック、ジュランソンなどの甘口ワインを合わせる人もいますが、とりあえず発泡性ワインを合わせるという点では意見が一致していました。
問題はその後です。
私が持っていったクレレット・ド・ディはミュスカ100パーセントの甘口タイプだったのですが、辛口のクレマン・ド・ブルゴーニュを持ってきたカップルの女性の方が「ガレット・デ・ロワがすでに甘いのに、さらに甘口のワインなんて飲めないわ」と言い出したのです。
結局その日集まった3組のカップル(つまり大人6人)は、辛口クレマン派(女性2、男性1)と甘口クレレット派(女性1、男性2)に半分ずつ分かれました。
甘党VS辛党:フランス人と日本人のイメージ
その後もワインと食のマリアージュについていろいろ語っていたのですが、個人的に発見だと思ったのは、デザートには辛口の発泡性ワインを合わせるというタイプの3人は、基本的に甘いものがあまり好きではないということでした。
つまり、甘いデザートに辛口のドリンクを合わせることで、苦手な甘さを少しでも中和したいということのようです。
反対に、ガレット・デ・ロワに甘口クレレットの組み合わせを絶賛してくれた私以外の男性2人は、大の甘いもの好き。
デザートのない食事なんて考えられない、朝昼晩ケーキでも平気というくらい甘いものに目がない人たち。
ちなみに私もこのタイプです。
甘いもの好きがデザートの甘さを邪魔しないような甘口ワインを選ぶのは、デザートとワインの甘さを最大限に堪能したいからなのかもしれません。
日本では、女性の大半は甘いもの好きで、男性は甘いものが苦手な人が多いというイメージがありますが、フランスでは全く関係ありません。
むしろ日本とは逆で、甘いものがあまり好きではないと言うのは女性に多いような気がします。
私が知っているフランスの男性はみんなデザートまできっちり食べる人ばかりで、食事を作るのは奥さんの担当だけど、デザートを作るのは旦那さんの担当というご夫婦もいます。
甘味×甘味のススメ
日本では甘党、辛党という区別があるくらいなので、お酒は好きだけど甘いものは苦手、甘いものは好きだけどお酒は飲まない、というタイプが多いのでしょう。
デザートが充実したカフェ系のお店で甘口ワインを出しているところはあまり見かけないし、ワインの品揃えのよいバーなどではスイーツを提供していないところが多いのは、そのためかもしれません。
甘辛両党の私としては、スイーツ&スイートワインという、とびきりスイートな組み合わせがもっと定着すればいいのになと思います。
お酒も甘いものもどっちも同じくらい好き、というタイプは、日本にも結構いるような気がするのです。
ガレット・デ・ロワにクレレット・ド・ディという組み合わせだけでなく、デザートに甘口ワインというのはフランスでは定番のマリアージュです。
甘口ワインは、飲みやすい上に、値段も手ごろなものが多いので、スイーツとセットでプレゼントしたりするのもオススメですよ。
それでは今日はこの辺で。
最後まで読んでいただいて有難うございました。
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・トップ画像 (Photo:Galette des Rois, By Steph Gray)
