こんにちは。ブルゴーニュ在住のワイン好きライター、KIKIです。
先週の日曜日(2014年11月30日)にジヴリーワインの生産者であるドメーヌ・マッスの「ポルト・ウヴェルト(公開試飲会)」に行ってきました。
最近注目を集める「ドメーヌ・マッス」
ドメーヌ・マッスは、2014年末で引退が決まっている、オスピス・ド・ボーヌの醸造責任者(REGISSEUR)ROLAND MASSE氏の親戚筋ということで、にわかに注目を集めていますが、以前からこのドメーヌはコストパフォーマンスに秀でたワインを造っていました。
私が初めてここのワインを飲んだのは、2011年のことでした。
毎年春にジブリーの村でMARCHE AUX VINS(ワイン市)が開催されるのですが、その時にドメーヌ・マッスも出店していたのです。
10数軒のジヴリーワイン生産者が集まっている試飲販売会で、プルミエ・クリュを出しているところもあったのに、ドメーヌ・マッスの普通のジヴリーが一番美味しく感じ、しかも値段も手ごろだったので衝撃的でした。
お父さんが引退して、息子さんが現当主になったという噂は聞いていましたが、今年のMARCHE AUX VINS(ワイン市)では見かけなかったので、テイスティングできずにいました。
先週末ちょうど毎年恒例の「ポルト・ウヴェルト(公開試飲会)」だったので、やっと念願の新生ドメーヌ・マッスのワインを試すことができました。
2013年白ワインが軒並み売切れ!
秋になると、ブルゴーニュではあちこちで「ポルト・ウヴェルト(公開試飲会)」のポスターや案内板を見かけます。
収穫が終わってから冬の剪定までちょっと時間があるので、試飲会や販売の方に力を入れる余裕があるのかもしれません。
この時期に前年度収穫したブドウから造ったワインをボトル詰めするところも多いので、新しいワインのお披露目という意味もあるでしょう。
ちなみに、2013年の白ワインはすでに売り切れという話をちょくちょく耳にします。
ムルソーのDOMAINE J-L BONINではアリゴテとムルソーが完売になっていたし、ドメーヌ・マッスでもジヴリーの白はもう残っていないと言われました。
2013年の白は、生産本数が少ないのか、出来がよいため買い占められているのかはわかりませんが、2013年のブルゴーニュの白は希少価値が高そうです。
ちなみに、少し前に日本人のバイヤーさんがドメーヌ・マッスを訪れて買い付けをしたようで、私が日本人だとわかると「2013年のジヴリーの白はもうウチでは売ってないけれど、日本に帰ったらきっと飲めるよ」と冗談を言われました。
様々な変化:ジヴリー格付け修正とネゴシアン事業
親子(父と息子)で頑張っていたドメーヌ・マッスのお父さんの方が引退してから、かなりいろいろと変化があったようです。
まず、ジヴリーの格付けに修正があり、これまで村名ワインの畑だった所がプルミエ・クリュに変更されたり、BGO(ブルゴーニュ・グラン・オーディネール)の畑だった所がジヴリーに変更されました。
クオリティの高いワインは正当に評価されるべきですが、これまでヴィラージュだったのがプルミエ・クリュになると値段が上がるので消費者としてはちょっと複雑です。
また、ドメーヌ・マッスが所有している畑から収穫できるブドウだけでなく、他の栽培農家からブドウを買い付けてワインを製造するネゴシアンとしての活動も徐々に拡大しているようです。
今回テイスティングさせてもらった場所は以前は住居だったところを貯蔵庫に改装したばかりで、壁も床もまだぴかぴかでした。
アルファベットをモチーフにしたネゴシアンブランドのワインのラベルは、ドメーヌのラベルよりモダンでシャープな印象です。
ネゴシアンの事業には、現当主の叔父に当たるROLAND MASSE氏が参加していることもあり、数年後にはコート・シャロネーズを代表するブランドに成長しているかもしれませんね。
現状に甘んじることなく、どんどん新しいことに挑戦していこうという「勢い」のようなものをひしひしと感じました。今後の活躍が楽しみです。
それでは今日はこの辺で。
最後まで読んでいただいて有難うございました。
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KIKI

