CAVEでもおすすめしている南カリフォルニアワイン。
今後ワイン業界でも大注目されること間違い無しの注目産地です。
今回、そんな南カリフォルニアの至宝ともいえるワイナリー「マリブ ロッキー オークス(Malibu Rocky Oaks)」のワインをシリーズで紹介したいと思います。
最終回となる第四回は、〈カベルネ・リザーブ 2017〉です。
カリフォルニアを代表する黒ブドウ品種といえば、カベルネ・ソーヴィニヨン。まさに、王道です。
「マリブ ロッキー オークス」のカベルネ・ソーヴィニヨンの魅力や個性についてお伝えしていきましょう。
「マリブ ロッキー オークス」について
ロサンゼルス郊外、カリフォルニア屈指のセレブビーチタウン「マリブ」。
そのマリブの山の上に大富豪が作った大豪邸ワイナリーが、「マリブ ロッキー オークス」です。
同ワイナリーは、あのBachelorette (バチェロレッテ) の本家アメリカ版の撮影シーンにも使用された有名ワイナリーでもあり、ワイナリーのテイスティングはプライベートアポイントメントのみという、南カリフォルニアの中でも“特別”な存在です。
「マリブ ロッキー オークス」の特徴や魅力は、第一回で詳しく記載しているのでチェックしてみてください。
「マリブ ロッキー オークス」について詳しくはコチラ 》
自然派にこだわる実直なワイナリー
セレブなワイナリーといったイメージの「マリブ ロッキー オークス」ですが、製造されるワインやブドウ栽培に徹底してこだわる、“品質”を追求するワイナリーでもあります。
豊富な太陽や少ない降雨量はもちろん、標高が高いことから昼夜の気温差が大きくブドウ栽培には最高の環境。
また、良好な水はけが特徴の火山性土壌が主体ということで、より繊細で高品質なブドウ栽培が可能となっているのです。
カベルネ・ソーヴィニヨンは世界中で栽培されており、比較的温暖な気候を好むといわれているブドウ品種。
しかし、ただ暑く乾いているだけではなく、昼夜の寒暖差や土壌組成、栽培方針などで品質が大きく変化します。
さらに「マリブ ロッキー オークス」は、害虫対策にオーガニック作物保護剤を使用したり、除草剤を使わず、天然酵母でワインを醸す自然派にこだわるワイナリーです。
「不要な人的介入を避け、ブドウのポテンシャルを最大限生かすワイン造り」を目指しているのが、「マリブ ロッキー オークス」のスタイルと覚えておきましょう。
特別なブドウを丁寧に醸す
今回紹介する、〈カベルネ・リザーブ 2017〉。
標高610mの丘の上にある自社畑で栽培されたブドウが使用された、特別な赤ワインです。
ブドウ畑の中でもとくに最上区画から収穫されていますが、ブドウを大切にするという哲学から全て手摘み収穫。
ソノマでその道40年以上のベテランワインメーカーが最高のブドウを天然酵母で発酵させるなど、素材と土地本来の味を最大限まで引き出された1本となっています。
〈カベルネ・リザーブ 2017〉に利用されているブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、マルベック、プティヴェルド、メルローをバランスよくブレンド。
カベルネ・ソーヴィニヨンだけではなく、全体のバランスを意識した繊細なボルドーブレンドといった部分にもこだわりを感じます。
〈カベルネ・リザーブ 2017〉をテイスティング
では、早速〈カベルネ・リザーブ 2017〉をテイスティングしていきましょう。
外観は濃いルビー色。
複雑かつ、充実した味わいがあることを想像させる美しい色合いです。
香りはブラックベリーなどの黒い果実を中心に樽由来の甘やかなヴァニラ、ほのかなハーブ、スパイシーな印象をキャッチできます。
口当たりは驚くほどにスムースであり、果実由来の甘みと樽のニュアンス、ほど良い酸味が口内で複雑な風味を作り出します。
全体的にピントの合った緊張感はあるものの、タンニンはとてもシルキー。
正直、ここまで美しいカベルネ・ソーヴィニヨンベースの赤ワインとはなかなか出会えないといった印象を持ちました。
カリフォルニアの赤ワインといえば、アルコール度数が高くホットで大味なイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、〈カベルネ・リザーブ 2017〉を飲んでいただければそのイメージは良い意味で裏切られることでしょう。
ボルドーであればグラン・クリュクオリティとも言っても過言ではない、最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンです。
〈カベルネ・リザーブ 2017〉にはこんなペアリングも面白い
繊細でありながら、しっかりとしたボディ感のある〈カベルネ・リザーブ 2017〉。
定番の牛肉のステーキやバーベキュー料理、チーズなどとの相性は抜群でしょう。
鴨などジビエも面白そうです。
しかし、〈カベルネ・リザーブ 2017〉をテイスティングした際、個人的に上質なプルーンのようなニュアンスがあることに気がつきました。
そこで、プルーンとの相性が良い「紅はるか」の“やきいも”に合わせてみました。
紅はるかはさつまいもの中でも糖度が約30度と高く、やきいもにすることで蜜が溢れ出すほどのさつまいもです。
ひとくち口に入れると感じるのが、やきいも特有のスモーキーな風味と甘い蜜の甘さ。
そこに〈カベルネ・リザーブ 2017〉を合わせると、ぶつかることなくベリー系の風味がやきいもの味わいに加わり、高級スイーツのようなハーモニーを奏でだします。
タンニンがシルキーで酸味をほど良く感じる赤ワインですので、食べ終わりも口内をさっぱりさせてくれるところもポイントです。
甘いものと辛口ワインは厳しいといわれていますが、さまざまな要素を考慮すればこういった意外なペアリングも楽しむことができることを、身をもって体験することができました。
〈カベルネ・リザーブ 2017〉で贅沢な時間を
〈カベルネ・リザーブ 2017〉は、リッチなワイナリーの赤ワイン…というイメージを裏切らない、素晴らしい品質の1本です。
しかし、決して装飾に満ちた厚化粧の造りではなく、あくまでムダなものを徹底して削ぎ落したような、本質の“美”を追求した造りであることは忘れてはなりません。
「マリブ ロッキー オークス」のテロワールが詰め込まれた、〈カベルネ・リザーブ 2017〉。
ぜひ、贅沢な時間をこの赤ワインと共に過ごしてみてはいかがでしょうか。
参照
カベルネ・リザーブ/Cabernet Reserve 2017
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ナカゴミ コウイチ
ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。
ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。