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【エノテカオンラインセミナー】キャンティ・クラシコの巨匠!カステッロ・ディ・アマのマルコ氏出演のオンラインセミナーをレポート!

      
イタリアきってのワイン銘醸地キャンティ・クラシコ。

数あるイタリアワイン産地の中でもとくにココのワインお気に入り…という方も多いことでしょう。

先日、そんな同産地の名門のひとつである「カステッロ・ディ・アマ(CASTELLO DI AMA)」の現オーナー兼醸造家マルコ・パランティ氏(以下、マルコ氏)と中継を結ぶ、エノテカ主催の「プレス向けオンラインセミナー」が開催されました。

今回、同ワイナリーの哲学を体現する1本である「サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ」をテーマに、マルコ・パランティ氏本人が直々にセミナー。

一体、どのようなセミナーだったのかここでレポートしていきます。
       
       

カステッロ・ディ・アマとは?

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カステッロ・ディ・アマは1972年に4人の共同経営者がその地を買い取ったことから始まるワイナリーでマルコ氏は2代目オーナー。

トスカーナ初のメルロ100%で仕立てたキュヴェ、ラッパリータや、サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ2010年がワイン・スペクテーター誌の2014年トップ100ワインにおいて6位に選出されるなど、キャンティ随一の高品質ワインを生み出すワイナリーとして名を馳せて言います。

ワイナリー自体の功績も素晴らしいのですが、やはり「カステッロ・ディ・アマ」の名を世界的なものにしたのがマルコ氏の存在。

同氏は、あの『ガンベロ・ロッソ』誌のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞(2003年)しているほか、キャンティ・クラシコ協会の会長も務めた経歴もあり、地域の顔。

後述しますが、任期中にキャンティ・クラシコに大きな変革をもたらしたことでも知られているキャンティ・クラシコの重鎮なのです。
      
        

さて、イタリアはもちろん世界のワインラヴァーに広く知られるマルコ氏なのですが、なんと嬉しいことに大の日本好きなのだそう。

毎年日本に訪れているそうで今年も来日予定だったそうですが、このコロナ禍で叶わぬ夢に…。

それでもこのようにオンラインでも出演してくれるというのですから、根っからの日本好きであることがうかがい知れるところです!
       
      

テロワールを重視

      
今回のオンラインセミナーでは、マルコ氏本人が自社畑を回りながら解説するというスタイルがとられました。

カステッロ・ディ・アマの畑は土壌の特徴として、ガレストロと呼ばれる石灰質を含む岩石のような瓦礫土壌が多く含まれており、実際にマルコ氏が石灰質の石を手に持って土壌の解説をするなど、まるでワイナリーに訪問したかのような臨場感のある時間が流れます。
     

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▲ 今回のセミナーではマルコ氏本人が自社畑を回りながら解説

        

      
また、「カステッロ・ディ・アマのある場所は、キャンティの中でも南側でシエナに近い位置にあります。また標高が高いということも関係してブルゴーニュのように赤い果実を感じ香りが立つワインが造られており、とくにアマのワインはエレガントで素直にテロワールを表現しています」とマルコ氏の話を通訳を担当するジャーナリストの宮嶋勲氏のプチ情報もところどこでイン。(終止ユニークな口調でトークを展開しており飽きることなく最後まで楽しめました)

マルコ氏との掛け合いも個人的に楽しかったです。

キャンティはブドウ畑だけでなくオリーブ畑が混在している話やイノシシやシカが多く出るなど、リアルな情報を知ることができました。

ちなみに、今年は昼夜の気温差などが大きいなど気象条件が良く、よいヴィンテージになる可能性が高いとマルコ氏。

もちろん予定ではありますが、品種によっては9月から10月にかけて収穫できそうだ…という話も展開されていました。
         
         

醸造所の紹介はVTR

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こういった類いのセミナーの場合、一般的に畑紹介の次に醸造所の紹介となります。

ただ、ネット環境などの問題でカステッロ・ディ・アマの醸造所のライブ配信は難しく今回は事前に録画されたものとなりました。

とはいえ、それもイタリアらしい…というかワイナリーぽくていいな…という個人的な感想。どこでもネット環境がバッチリ整っているわけではないところが、自然との共存を大切している…というイメージを強めます。

VTRでは、1979年に完成したというステンレスタンクがびっしりと並んだ醸造所が紹介されるほか、仕込みから醸造、熟成までの流れが詳しく解説されました。(ロゼワインはセニエ方式を採用しているようです)

冷房要らずの地下8mの貯蔵庫、バリックでの熟成は約10ヶ月から15ヶ月でその後にステンレスタンクに戻すなど…醸造工程を包み隠さずに解説していたところに「カステッロ・ディ・アマ」の自信を感じます。
       
       

アートとカステッロ・ディ・アマ

       
さて、ここまでは一般的なワイナリーのオンラインセミナーといった感じですが、「カステッロ・ディ・アマ」セミナーでは、ほかにない展開が待っていました。

それが、数々のアート作品の紹介です。
        
        

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▲ダニエル・ビュラン氏が手掛けた大規模なアート作品

        

       
なんと同ワイナリーは、アーティストをワイナリーに招いては、この土地の空気を体感してもらい、その後にワイナリー内で自由にアート作品を作成してもらうという「サイトスペフィックアートプロジェクト」をおこなっているのだそう。
      
古い熟成庫を案内してくれたときは、シェン・ゼンという中国人アーティストの『人間の体内の輝き』という作品。

イタリア人アーティストであるミケランジェロ・ピストレットなどを、実際にマルコ氏の解説付きで鑑賞することができました。
        
        

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▲ シェン・ゼン作の『人間の体内の輝き』

        

    
ちなみに、日本を代表する現代美術家である杉本博司氏も同ワイナリーで作品を制作していたのだそうで、ゼロの視点を意味する『Confession of Zero』という作品が展示されていることも紹介されていました。

「皆さんに勘違いしてもらいたくない部分がひとつあります。それは、『カステッロ・ディ・アマ』は有名芸術家の作品を並べているのではなく、アーティスト自身をこの場に呼び、そこの土地の空気からインスピレーションを受けて制作してもらっているのです」と宮嶋氏。

実際にマルコ氏も、「自分のワイン造りもこの土地(テロワール)を感じながらブドウを栽培しワインを造っている。その精神は、ここに来てインスピレーションを感じて作品を制作するアーティストと同じなのです」と語ります。
       
       

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▲杉本博司作の『Confession of Zero』

        

         
ある対象にインスピレーションを受け、それをシンプルにアートとして表現する。

当たり前でありながら、簡単ではないこのアプローチを守り続けていることに個人的に強く感銘を受けました。
     
     

サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ 2015をテイスティング!

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▲アート作品の窓枠部分に腰掛けテイスティングするマルコ氏

        

       
今回、オンラインセミナー参加者には事前に「サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ 2015」が郵送されており、マルコ氏の解説と共にテイスティングすることができました。

ちなみにマルコ氏は、畑に鎮座するフランス人の現代芸術家 ダニエル・ビュラン氏が手掛けた大規模なアート作品の窓枠部分に腰掛けテイスティング。(なんと贅沢な…!)

作品と一体化しながら自作のワインを飲めるなんて…羨まし過ぎます。

さて、「サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ 2015」は石灰質土壌の所有する4つの地域の畑のブドウを厳選して使用しています。セパージュは「サンジョヴェーゼ80%、メルロ13%、マルヴァジア・ネラ7%」。

ブレンドされたワインの18%をオーク新樽、残りを使用済みのオーク樽にて10ヶ月熟成。その後、瓶詰めされた1本です。

マルコ氏いわく、「フルーティーで持続性のある香り。まだ若く熟成させてもいいが、今でも美味しく楽しめる。生き生きとした赤い果実に身を任せるような印象であり、熟成させたらスパイスのニュアンスも出てくると思う」とコメント。

さらに、「飲み終わった後にかすかにタンニンを感じるが、非常にシルキーだ」と評価していました。

ちなみにセパージュはヴィンテージによって変えているとのこと。

「今のところサンジョヴェーゼ100%は考えていないもののチャンレジしていないわけではない。今後、息子の代ではもしかしたら…」というコメントも印象的でした。
       
      

グラン・セレツィオーネという新しい格付けについて

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さて、冒頭の方で軽く触れましたが、マルコ氏はキャンティ・クラシコ協会の会長も務めた人物です。

じつはその時の大きな功績のひとつが、「グラン・セレツィオーネ」というキャンティ・クラシコの階層の頂点に立つDOCGの制定に尽力した人物でもあるというところです。

100%自社ブドウを使用し、30ヶ月以上の熟成(うち3ヶ月の瓶内熟成)、サンジョヴェーゼ80%以上使用など…厳しい規定となっているDOCG。

もっとも特殊なのは、「唯一の上位カテゴリーだったリゼルヴァとは違って、自社畑のブドウのみに限定している」ところで、畑との結びつきが明確化されるDOCGであるところでしょう。

オンラインセミナーでもそのあり方にいくつか質問が飛んでいましたが、マルコ氏いわく「最初は自分たちの説明が足りずにいろいろと誤解されていた部分があった。しかし、後から生産者から理解したという電話があったり徐々にではあるがこのカテゴリーのワインが増えてきている」と解説。

さらに、「最良のサンジョヴェーゼはトスカーナでは、スーパータスカンなどに使用されてしまうことが多かった。そうではなく、自社畑で造られる最高のサンジョヴェーゼをキャンティ・クラシコとして出してほしい。また、これは村別の名前など今後キャンティ・クラシコを発展させるための第一歩に過ぎず、その足掛けなんだ」と力強く語っていました。

長いワインの歴史があり、すでに完成されたシステムが出来上がっているようなイメージのイタリア。

しかし、今もなお産地によってこういった高みを目指す動きがあることを知るだけでもワインラヴァーにとっては貴重な情報なのではないでしょうか。
     
     

キャンティ・クラシコがおもしろい!

       
キャンティ・クラシコは、日本でも触れ合うことの多いカテゴリのワインです。

しかし、今日の地位に甘んじず高みを目指す生産者たちが数多く存在しています。

そういったキャンティ・クラシコの今を知るためには、まずは「カステッロ・ディ・アマ」をチェック!

アートなワインをぜひ、試してみてはいかがでしょうか!?

※ちなみにマルコ氏は焼鳥が好きなようで、焼鳥との相性は抜群!さらに、若い「サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ」であればマグロともイケるとコメントしてくました!和食とのペアリングも楽しみましょう!
        
        

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カステッロ・ディ・アマ サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ

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