英国スパークリングワインの最先端を知る!「ナイティンバー テイスティングセミナー」をレポート!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

英国スパークリングワインの最先端を知る!「ナイティンバー テイスティングセミナー」をレポート!

         
先日、日本正規輸入代理店の株式会社TYクリエイション主催による「ナイティンバー テイスティングセミナー」が開催されました。
         

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「ナイティンバー」といえば、イングリッシュスパークリングワイン躍進のパイオニアとして数多くの功績を残している注目ワイナリー。

当日は、同ワイナリーを知る上で重要な5本のスパークリングワインをテイスティングすることができました。

ここでは、ナイティンバーについて、そして提供されたスパークリングワインについてお伝えしていきます。
        
          

ナイティンバーの歴史

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▲今セミナーで解説を行なったのは、ナイティンバーのブランドアンバサダー ステファン・グリフィス氏

        
ナイティンバーの歴史は古く、1086年には英国の土地台帳に「ナイティンバー」のエステート名が刻まれていたとか。

1988年にブドウ樹が初めて植えられた後、1992年にブラン・ド・ブランのファーストヴィンテージ。2006年に現オーナーのエリック・ヘレマ(写真画像:左)がエステートを購入したことをきっかけに、「ナイティンバー」が本格的にスタートします。
        

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その後、同ワイナリーにとって重要な人物である醸造家の「シェリー・スプリックス」(写真画像:中央)と「ブラッド・グレイトリックス」(写真画像:右)がナイティンバーに参画」。

数多くの輝かしい功績はもちろん、女性醸造家で初の「スパークリングワインメーカー・オブ・ザ・イヤー2018」を受賞するなど、今世界で熱い視線を集めるワインメーカーへと成長を遂げたのです。

ちなみに、2012年にはブドウ品質が基準に満たなかったため、同ヴィンテージは全ての生産を中止。

「この年のナイティンバーが出回っていたら、僕に教えてほしい」と冗談交じりで語る、ステファン氏。

闇雲に造り続けるのではなく、基準に満たないブドウの品質でスパークリングワインは造らない、というこだわりが逆に同ワイナリーの信頼度を高めます。
        
         

ナイティンバーのこだわり

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「ナイティンバー」では、厳しい基準の上でブドウ栽培、スパークリングワイン醸造が行なわれています。

・シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエの3品種に限定してイングリッシュスパークリングワインを造る。

・100%自社畑で栽培したブドウを使用すること。

・収穫は手摘みであること

・長期熟成であること


また、イングリッシュスパークリングワインのパイオニアとして新たな挑戦を続けることも彼らの使命となっています。

・英国で最初であるドゥミセックを造ること。(現在のキュヴェ・シェリー)

・英国で最初となる単一畑から収穫したブドウのみを使用したシングルヴィンヤードスパークリングワインを造ること。(現在のティリントン)

・世界で最初かつ唯一、動瓶の日程を公開するスパークリングワイン生産者となること。

・UV光からワインを守るために暗褐色のボトルグラスを採用した英国最初のスパークリングワイン生産者。


このこだわりを持ち続け、守り続けているところに「ナイティンバー」が評価されている秘密がありそうです。
       
        

土壌について

        
今セミナーでは、「ナイティンバー」に使用されているブドウが育つ土壌についての解説もありました。

現在、同ワイナリーは西サセックス州、ハンプシャー州、ケント州の3つの州で280haほどの自社畑を所有。

西サセックス州はグリーンサンド、ハンプシャー州、ケント州は白亜質の土壌が特徴で、スパークリングワインに適した優れたブドウが収穫できるそう。

また、穏やかな気候によりブドウがじっくりと成熟し、結果繊細なフレーバーと生き生きした酸味が保たれるほか、ブドウ畑が低地にあるため風にさらされるリスクが少ないなど…非常に優れた栽培環境が整っているのだそうです。
         

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「イギリス南部はシャンパーニュ地方につながっている石灰質地層。現在、シャンパーニュの生産者も2社イギリス南部でスパークリングワイン造りをはじめており、1社はすでに市場に出した。これも、イギリスがスパークリングワイン生産地として優れているという証拠のひとつだろう。」とステファン氏。

また、“温暖化の影響だけがイギリスを優れた産地にしたわけではない”とも語っていましたが、さまざまな要因が重なり合い、今イギリスでのワイン造りが注目に値するものとなっているのかもしれません。
       
        

テイスティング

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セミナー後半は、テイスティング。

「ナイティンバー」にとって重要な5本のスパークリングワインが提供されました。

ステファン氏のコメントと共にお伝えしていきます。



■クラシック・キュヴェ・マルチヴィンテージ

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品種 シャルドネ 50-60%
ピノ・ノワール 30-40%
ピノ・ムニエ 10-20%
アルコール度数 12%
ドサージュ 9.5g/ℓ

「『ナイティンバー』のシグネチャーとも言える一本で、1993年より造り続けているキュヴェ。2007年よりリザーヴワインを残し、さまざまなヴィンテージのリザーヴワインをブレンドすることで複雑性と一貫性、安定性を与えることができるようになった。〈クラシック・キュヴェ・マルチヴィンテージ〉は、2014年が70%、ほか2013年、2011年、2010年、2009年、2008年の計6つの異なるヴィンテージがブレンドされている。」

トースト、焼きリンゴ、パイ生地といった甘やかな香り。酸がしっかりとしており骨格のある味わい。

白だしを使ったもの、貝の出汁が使われている料理など繊細な和食に合いそうなイメージです。



■ロゼ・マルチヴィンテージ

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品種 ピノ・ノワール 35-55%
シャルドネ 45-65%
ピノ・ムニエ 5%
アルコール度数 12%
ドサージュ 9g/ℓ

「ピノ・ノワールの特徴にフォーカスしたロゼスパークリング。デリケートで軽い…というスタイルは追求していない、同カテゴリの中でも珍しい存在の一本だろう。ピノ・ノワールの赤ワインを加えており、サーモンやロブスター、鶏肉などと相性が良い。2015年ヴィンテージが8割、残り2014年ヴィンテージをブレンド。シャルドネ62%、ピノ・ノワール38%だが、赤ワインを加えているためピノ・ノワールの要素が支配的なクリアな仕上がりだ。」

ラベンダーやスパイスといった華やかで心地よい香り。ラズベリーなど赤系果実の風味とまろやかな酸、長い余韻も特徴的です。

ステファン氏が言っていたように、ペアリングはサーモンやロブスターなどが合う印象。ちらし寿司や蟹など、色合いをよせた料理とも相性が良さそうです。



■ブラン・ド・ブラン2013

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品種 シャルドネ
アルコール度数 12%
ドサージュ 9.5g/ℓ

「特別な年だけに造っている、スペシャルなスパークリングワイン。シャルドネ100%のブラン・ド・ブランで、熟成期間を5年とっている。2009年より新樽を使用しているが、樽の風味をつけすぎずデリケートでエレガントな仕上がり。〈ブラン・ド・ブラン2013〉は、新樽を発酵時3%のみ使用。それにより、スパイスやヴァニラ、クリーミーなタッチが出てくる。」

レモンを思わせる柑橘や白い花を思わせる香り。ヴァニラや香ばしさを感じる風味、ほど良い酸が全体をバランス良くまとめています。

レモンを搾った生ガキや上質な鶏肉を使った塩焼き鳥、脂の乗った白身魚の鮨など、繊細ながら力強さを感じさせる料理との相性が良さそうです。



■キュヴェ・シェリー・マルチヴィンテージ

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品種 シャルドネ
アルコール度数 12%
ドサージュ 38g/ℓ

「これまでとは全く異なる種類のスパークリングワイン。醸造家のシェリーとブラッドに私が、“デザートに合わせるスパークリングワインを造ってほしい”と伝えたことが発端で生まれた一本。当初は自家消費用として200本程度しか製造していなかったが、その後試飲した人たちから購入を求められ、英国初となるドゥミ・セックスタイルのスパークリングとして製品化させた。甘さのあるスタイルだが爽やかさがあるので、“もう一口…”と、飲み進めたく仕上がりになっている。」

甘さを感じさせるハチミツのフレーバー。そこにレモンやミントの爽やかな香りが加わりエキゾチックな印象に。口当たりはまろやかながら軽快な酸と柑橘の甘みがあるため、飲み飽きしないクオリティの高い仕上がりとなっています。

ペアリグは、スコーンなどのスイーツはもちろんながら、エスニック系がおすすめ。ステファン氏も言っていましたが、韓国料理などとの相性も良さそう。ハーブの効いたタイ料理やベトナム料理との相性も楽しんでみたくなる一本です。



■1086 プレスティージキュヴェ 2009

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品種 シャルドネ 46%
ピノ・ノワール 43%
ピノ・ムニエ 11%
アルコール度数 12%
ドサージュ 9g/ℓ

「2007年。醸造家のシェリーとブラッドが『ナイティンバー』にやってきた頃は、プレステージキュヴェと言えばシャンパーニュしかなかった。“イギリスでトップクラスのスパークリングワインはできないのか?”という思いから、私たちは究極のスパークリングワイン造りをスタートした。2008年に2,500本。そして、翌年はロゼも生産した。〈1086 プレスティージキュヴェ 2009〉は、自社畑の中でも最高の5区画から収穫されたブドウを使用。最高のエリア、最高のヴィンテージ、そして7年間という長期熟成…。『ナイティンバー』はもちろん、英国最高峰のトップキュヴェが、この一本だ。」

ハチミツやナッツ、パイ生地など完璧な熟成を経たスパークリングワインのみに感じられる極上の香り。口当たりは優しく、適度な酸が全体をバランス良く引き締めます。余韻も長く、口内に贅沢な風味がたっぷりと広がる最高の一本です。

マリアージュ無しで単体でも楽しめる力強いスパークリングワインです。極上のローストビーフや脂の乗った白身魚、甘めのソースで仕上げた鶏肉料理などがおすすめ。〈1086 プレスティージキュヴェ 2009〉であれば、料理の格もしっかりと合わせて楽しみたいところです。
       
       

これからのイングリッシュスパークリングワインに期待!

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ここでは、「ナイティンバー テイスティングセミナー」についてお伝えしました。


以前、シャンパーニュとイングリッシュスパークリングワインのブラインドテイスティングを行なった際、後者をシャンパーニュと間違えた方が大勢いたようです。

しかし、「誇るべきことだが、私たちはシャンパーニュのモノマネをしたいわけではない。この結果が物語っていることは、“イギリスのスパークリングワインがこの位置まできている”ということなのだ。」とステファン氏。

まだまだイングリッシュスパークリングワインは若く、ポテンシャルについて掴みきれていないところが多々あります。

「シャンパーニュ、カバ、プロセッコ…。イングリッシュスパークリングワインには、こういった名前がない。今後、イングリッシュスパークリングワインにも地名など、こういった呼び方が適用される可能性もあるだろう。急がず焦らず、私たちはゆっくりと前進していきたいと思う。」

ステファン氏が語るように、まだまだイングリッシュスパークリングは道半ば。

私たちも「ナイティンバー」を機会に、イングリッシュスパークリングワインの動向を追いかけ、応援し続けていきましょう。


カーヴでもナイティンバーのスパークリングワインは一部購入可能!

商品ページは以下にご用意しておりますので、この機会にぜひチェックしてみてください!!
※ほか、銀座いまでや、恵比寿WINE MARKET PARTY
高島屋各店(日本橋本店、新宿店、玉川店、横浜店、大阪店、京都店)
東京駅八重洲地下街 リカーズハセガワ北口店でも購入可能
      
     

ご参考

ナイティンバー
     
     

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