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突撃リポート

日本ワイン】岡山県の「ふなおワイナリー」に聞く!マスカット・オブ・アレキサンドリアでのワイン造りとは?

          
以前、「食べるだけじゃもったない!マスカット・オブ・アレキサンドリアのワインで癒されよう!」というコラムを掲載しました。※過去のコラムはこちら ≫

マスカット・オブ・アレキサンドリアは奥が深い、なんといっても癒し効果まで期待されているとは…と思っていただけたら幸いです。

とはいえ、実際にマスカット・オブ・アレキサンドリアを使ってワインを造っている方はこのブドウについてどう考えているのかも気になります。

そこで今回、マスカット・オブ・アレキサンドリアのワインで有名な岡山県船穂町のワイナリー「ふなおワイナリー」にアタック。(電話ですが…)

生産者の石川和夫さんにお話を聞いてみました。

ぜひ、最後までお楽しみください。
         
           

岡山県にとってマスカット・オブ・アレキサンドリアとは?

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岡山県にとってマスカット・オブ・アレキサンドリアとは、どんなブドウなのでしょうか。

「日本の9割以上が、ここ岡山県で生産されています。少し香川県でも生産されていますが、ほとんどが岡山県産と考えていいでしょう。」と石川さん。

やはり、マスカット・オブ・アレキサンドリアは日本中で栽培されている…というわけではなさそうです。

「ただ、岡山県でもシャインマスカットなどに品種替えをする農家が増えています。                   
例えば、シャインマスカットは、種が無く皮ごと食べれてとても美味しいなどの理由で、消費者のニーズも高いことから、こういった現実もあるんです。」

シャインマスカットは、安芸津21号と白南を掛け合わせて育種されたブドウ。この安芸津21号は、“スチューベンとマスカット・オブ・アレキサンドリア”から生まれた品種ですのでシャインマスカットの元となっていると言ってもいいでしょう。

シャインマスカットも美味しいですが、ワイン好きとしてはマスカット・オブ・アレキサンドリアもチョイスしてほしいところですね。
          
          

ワイン用と生食用の違い

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日本ワインファンであれば、マスカット・オブ・アレキサンドリアというとワインの印象が強いかもしれませんが、基本的にはほとんどが生食用です。(たいへん高級なブドウです)

ワイン用の場合、栽培の仕方は違うのでしょうか?

「基本的には同じですが、糖度が違いますね。大体生食用の場合は16〜17度くらいで収穫しますが、ワイン用の場合は18度以上を目指します。なので、収穫が9月頃になります。」と石川さん。

また、生食用の場合はカタチを整えたりする栽培調整を行なうため、ワイン用とは別の作業を行なう必要があるようです。

ワイン用のマスカット・オブ・アレキサンドリアは甘く、とても美味しいそう。

生食用のマスカット・オブ・アレキサンドリア以上に美味しく仕上げ、さらにそれを100%使用してワインにする…。

要するに、かなり贅沢なことをしているのです。
        
           

醸造について

           
マスカット・オブ・アレキサンドリアは甘い香りが特徴ですが、醸造において注意していることはあるのでしょうか。

「マスカット・オブ・アレキサンドリアは、上品な甘さと香りが特徴です。“ムスクの香り”などと言われていますが、この香りをいかにワインに閉じ込めるかに心を砕いています。」と石川さん。

「ブドウの皮を破れば、その時に香りは逃げていきますよね。だからこそ、香りを少しでも逃がさないために細心の注意を払って全ての工程を進めています。」

もちろん、使用するのはステンレスタンクのみ。

さまざまな要素を取り入れて複雑性のある味わいに仕上げるというよりは、“マスカット・オブ・アレキサンドリアの良さを最大限生かす”シンプルな醸造を行なっているようです。
          
             

ワイナリーとしての誇り

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マスカット・オブ・アレキサンドリアのワインというと、数多くのワイナリーで造られていると思われがちですが、実はこのブドウを醸造するワイナリーはほとんどありません。

「私たち以外にマスカット・オブ・アレキサンドリア100%でワインを造っているところ…?そうですね、岡山県以外では聞きませんねぇ…。」と石川さん。
       
さまざまな理由から生食用の需要が高いブドウだけに、手間をかけるワイン造りを行なうという生産者は少ないようです。

しかし、そんな貴重なブドウを使ってまでワインを醸すのですから、あらためて“贅沢なことをやってるんだなぁ…”ということが理解できます。

「ワイナリーが位置している場所は、マスカット・オブ・アレキサンドリアの一大産地なんです。以前、9割ほどの原料を生産農家さんからいただいていましたが、今はそれが逆転。9割、自社栽培のマスカット・オブ・アレキサンドリアを使ってワインを造っています。」

前述した通り、シャインマスカットを栽培する農家が増えて来ている中で、マスカット・オブ・アレキサンドリアの魅力を広く伝える努力を惜しまない、「ふなおワイナリー」。

ワイナリーとしての誇りを感じることができます。
         
        

一年中食べられる感覚?

          
「ふなおワイナリー」のワインを飲まれているお客さまからは、“マスカットそのもの!”とか“甘くて美味しい!”といった評価をいただくことが多い、と石川さん。

さらに、「以前、あるお客さまがワイナリーにいらっしゃった時に、“生食用は季節によっては食べられないけれど、このワインがあれば一年中マスカット・オブ・アレキサンドリアを食べられるといった感じですね”とおっしゃっていたそうです。」

マスカット・オブ・アレキサンドリアの魅力が全て詰まっているワインだからこその評価。

いやはや、贅沢ですね…。
        
        

希少な品種で赤ワインが!?

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マスカット・オブ・アレキサンドリアの白ワインで有名な「ふなおワイナリー」。

しかし、お客さまから赤ワインを造ってほしい…という要望も多いようです。

「私たちは、“地域に根ざした材料を使ってワインを造ること”が大切だと考えています。そのため、世界中で栽培されているブドウ品種などで赤ワインを造るのではなく、地元のブドウで造りたいと考えていました。」と石川さん。

「実は、“シラガブドウ”と呼ばれる絶滅危惧種レベルの野生のブドウがあるのですが、これは全国でも岡山県にしか生えないブドウなんです。また、一級河川高梁川流域にしか生息しないという大変希少なブドウです。」

シラガブドウ。

あまり聞き慣れないブドウ品種だと思いましたが、かなり希少価値が高いブドウのようです。

「正直、生食用には向きませんので栽培する方はほとんどいませんでした。しかし、私たちはこのブドウを使いたいと思い、マスカット・オブ・アレキサンドリアとシラガブドウを交配して新しいブドウをつくりだしているんです。」と石川さん。

驚くべきプロジェクトが進行中だったようです…。

「交配により、黒ブドウの特徴が出るのでこれを醸せば赤ワインになります。来年、テスト醸造してうまくいけば2年後には商品として出せるかもしれません。もちろん、ワインの名前もブドウの名前も決まっていませんが、楽しみですね。」

マスカット・オブ・アレキサンドリアとシラガブドウから生まれたブドウから、赤ワイン。

しかも、醸すのは「ふなおワイナリー」。

日本ワイン好きとしては、期待せずにいられません…!
        
        

マスカット・オブ・アレキサンドリアを飲んでみよう!

         
今回、マスカット・オブ・アレキサンドリアのワインで有名な「ふなおワイナリー」の石川さんにお話をお聞きしました。

ワインになるだけでも珍しいブドウ、ということがあらためてよく理解できました。

「ふなおワイナリー」のワインは、ワイン好きはもちろん、普段なかなかワインを飲まれない初心者の方でもきっと美味しいと思える味わいです。

シャインマスカットもいいですが、今年の秋はぜひぜひ、マスカット・オブ・アレキサンドリアを楽しんでみてはいかがでしょうか!?
      
       

ご参考

      
ふなおワイナリー


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