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突撃リポート

【第三回】日本が誇る日本産ホップ「ムラカミセブン」とは!?生みの親のホップ博士こと村上敦司さんにインタビュー!

           
第二回では、「ムラカミセブン」やブリュワーとの関係性についてお聞きしました。第三回では、村上さんの夢や日本産ホップの現状についてお聞きしました。
          
            

今回お話しを伺った方

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「ムラカミセブン」の生みの親、“ホップ博士”こと村上敦司さん

           

Q.「ムラカミセブン」を使用したビールを醸造してもらいたいブリュワーとかいらっしゃるんですか?

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▲ Brooklyn Breweryのブリューマスター、ギャレット・オリバー氏

         
「一度やっていますが、ブルックリン・ブルワリーのギャレット・オリバーさんでしょうか。『ムラカミセブン』の魅力をまた違うかたちで引き出してくれるのではないか、と考えています。基本的に、『ムラカミセブン』のかたちに正解はなく、それから造られるビールはひとつの作品です。そのため、今出ているビールとは違った作品があってもいいわけです。」
         
          

Q.海外のブリュワーさんが日本産ホップを醸造するというのも興味深いです。

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「アメリカ系のホップというのは主張が強く、香りなどの違いが明確です。『ムラカミセブン』の場合、最初の香りは穏やかですが、口に含んだ後に探しにいくとさまざまな風味の発見があるという繊細な特徴があります。私は、『MURAKAMI SEVEN IPA』の佇まいを、“大和撫子”と表現していますが、きらびやかな印象の女性というよりは、和服姿ですっと座っている女性のイメージです。そんな印象を海外のブリュワーがどう解釈してビールを造るのかは、興味がとてもありますね。」
           
          

Q.ありがとうございます。近年、日本産ホップから造られるビールが増えてきていますね。

            
「ようやく始まったかな、という印象です。ただし、日本産であることだけで満足してはいけないと考えています。」
        
              

Q.というと?

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「まず、海外産ホップと比べて日本産ホップに別の価値がないと成立しません。国際競争力が無いわけで、海外産ホップを使っても似たようなものができるのでは意味がないわけです。そこはワインも一緒だと思います。『ムラカミセブン』は世界にあるホップと比べて香りは全く違いますし、楽しみにしていますよ。」
            
          

Q.近年、国内にクラフトビールを造るブルワリーが乱立しているように見えますが、品質が不安です。

              
「確かに、多くのブルワリーが国内で増加しています。そのため、日本ビアジャーナリスト協会が中心となったホップセミナーから醸造についてなど、ビールに関する勉強会が数多く開催されています。皆、“正しい知識を得たい”と熱心ですし、若い醸造家たちが皆で勉強して切磋琢磨できる取り組みが積極的に行なわれていますよ。」
          
           

Q.ホップについてもですか?

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もちろん、ブリュワーだけでなくホップ栽培家の勉強会も行なわれていますよ。日本産ホップで粗悪なものが収穫されて、それから日本産のクラフトビールと名乗るものが造られるのは好ましいことではありません。こういった動きを察知し、日本ビアジャーナリスト協会が早くから動き出したんです。参加者は皆本当に熱心ですし、私も登壇することが多いですがセミナー後、1時間くらい質問攻めにあうこともあるほどです。」
            
              

Q.ちなみに村上さんは、研究所やキリンビール横浜工場のある生麦でお酒を飲まれているとお聞きしてますが?

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▲ 神奈川県横浜市鶴見区⽣⻨にあるキリンビール横浜工場

           
ええ、毎日ですね。生麦周辺でビールを楽しんでいますよ。近くのお店でタップマルシェを導入しているところがあるのですが、『MURAKAMI SEVEN IPA』を口開けする日に挨拶に行くなど、地域の人との触れ合いを大切にしています。工場を構えるここ生麦で、周辺店鋪との関係性を築きながら、この街の発展に貢献していきたいですよね。」
           
            

Q.村上さんが出没するとは、会いにいきたくなります笑

            
「お客さまにたくさん会いますので、そのお客さまが次の発信源になってくれるんです。ビールは人と人を繋ぐお酒。そういった世界なのかな、と思っています。」
          
            

Q.まさに今、生麦はビールの街ですね。

              
「以前、ビアジャーナリスト協会の方に言われたんです。生麦はビール工場のある街、というだけではダメ。運が良ければブリュワーや研究者たちに会える街にすればいい、と。商品だけでなく人としての価値も私たちにはあるんだな、ということに気付いた瞬間でしたね。」
           
             

Q.最後に、ワインファンにひと言!

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「以前、『MURAKAMI SEVEN IPA』についてのツイッターコメントの中に、“え?これがビールなの!?”というものがありました。恐らく、普段クラフトビールを飲んでいない方はビールの進化に追いついていないのかもしれません。ワインが好きな方々にも、“ビールの世界は今、こんなに変わっている”ということを、『MURAKAMI SEVEN IPA』を飲んで実感してもらいたいですね。」
         
          

取材を終えて

          
当初、期待の新人としてキリンビールに入社した村上さん。しかし、当時は日本産ホップの品種改良などを指示されたり畑仕事をするなどする日々に、“あれ?オレは期待の新人だったはずだが…”と思っていたといいます。

しかし、生のホップを使った〈毬花〉というビールを開発し、それがきっかけで絶対的な原体験を経験したことで村上さんのビール人生が大きく変わっていきます。

超希少日本産ホップ『ムラカミセブン』の育種やそれを使用したクラフトビールの誕生、さらに日本産ホップやビール市場を盛り上げる数多くの仲間たちとの出会い。

彼無しに、日本におけるクラフトビールの発展はあり得なかったと言っても過言ではありません。

“普段クラフトビールを飲んでいない方はビールの進化に追いついていないのかもしれません”。村上さんの言葉に、個人的にとても重みを感じました。

クラフトビールは今、本当に進化しています。

ぜひ、ワインファンもぜひクラフトビールの、“今”を体験してみてはいかがでしょうか。
          
           

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【第一回】日本が誇る日本産ホップ「ムラカミセブン」とは!?生みの親のホップ博士こと村上敦司さんにインタビュー!

【第二回】日本が誇る日本産ホップ「ムラカミセブン」とは!?生みの親のホップ博士こと村上敦司さんにインタビュー!
           
             

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