【後編】マリアージュの可能性は無限大!?清酒用7号酵母で仕込む超低温発酵白ワイン「ぎんの雫 ~GOUTTE D ARGENT~」が誕生!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

【後編】マリアージュの可能性は無限大!?清酒用7号酵母で仕込む超低温発酵白ワイン「ぎんの雫 ~GOUTTE D ARGENT~」が誕生!

              
前編では、〈ぎんの雫〉が完成させるまでのストーリーやソーヴィニヨン・ブラン、醸造についてお聞きしました。(前編コラムはこちら ≫

後編では、マーティ氏だけでなく、株式会社トゥエンティーワンコミュニティ ワイン事業本部の田中直美さんも交え、〈ぎんの雫〉の味わいやマリアージュについてお聞きしています。

特に、マリアージュは驚くべき内容となっているので要チェック!

ぜひ、最後までお読みください!
              
              

お話しを聞いた方

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▲ 「VINA MARTY」のオーナー兼醸造責任者のパスカル・マーティ氏

            

マーティさんが語る〈ぎんの雫〉とソーヴィニヨン・ブラン

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Q.マーティさんのワインについてお聞かせください。

              
「私のワイン全体的に言えることですが、香りや味わいに二つの要素があります。
まずニューワールド的なはっきりとした香り、という要素。そして、私はフランス人なので旧世界的なヨーロッパの影響です。
私は、自分自身のヨーロッパ的な要素がワインに影響を与えていることを、“悪い”とは考えていません。フランス100%のスタイルではなく、チリにはチリのテロワールがあるのですから、その二つを組み合わせてよいワインを造りたい、というのが基本的な考え方です。」
               
                

Q.ソーヴィニヨン・ブランについてお聞かせください。

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「ソーヴィニヨン・ブランは、『コスタ』という海に近い涼しいエリアで栽培されています。香りが高いですが、ミネラリティを感じることができるワインが生まれます。フランスで言えば、サンセールを想起させるスタイルでしょうか。
海側のエリアで収穫されるソーヴィニヨン・ブランは、アスパラガスやグリーンピースなど、青い草っぽい香りが特徴です。」
            
               

Q.〈ぎんの雫〉のキャラクターについてお聞かせください。

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〈イライア〉のソーヴィニヨン・ブランはグリーン系のニュアンスがありますが、〈ぎんの雫〉は、より“花”の要素が強く、全く別のキャラクターとなっています。さらにフレッシュ感があるのですが、酵母が長い時間かけてバトナージュをし続けた効果から生まれるボリューム感もありますね。」
              
               

Q.田中さんはどのように感じていますか?

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▲ 株式会社トゥエンティーワンコミュニティ
ワイン事業本部の田中直美さん
  

               
田中「〈イライア〉は、かなり華やかなボリュームを感じる、“チリらしい”味わいが特徴です。一方、〈ぎんの雫〉は優しく緩やかな印象です。
ただ、後から口の中に広がっていく感じで、アルコールが口中から横に広がっていくような印象です。また、スタッフの中では、“日本酒っぽいですね!”という話にもなりました。強烈に主張するのではなく、後からしっかりと個性が追いかけてくるようなユニークなキャラクターのワインですね。」
                        
                 

Q.とても面白いですね!

             
田中「ワインでもなく、SAKEでもない。じゃあ何かと言われると、それに該当するカテゴリはないので、〈ぎんの雫〉というほかありませんね。」
             
              

マリアージュについて

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Q.とてもユニークなキャラクターということで、マリアージュも気になります

              
「〈ぎんの雫〉を造っている最中は熱中してのめり込んでいたので、マリアージュのことは考えていませんでした。ただ、3月に日本を訪れた時にボトルを持ち込み、いろいろな料理と組み合せを試してみたんです。」

Q.結果が気になります!

               
「もちろん、マリアージュは研究中ではありますが、和食との相性が素晴らしかったですね。何でもマッチしました。
特に面白かったのが、生のいわしやサバなど青背の魚との相性が良かったことです。〈イライア〉も悪くはないのですが、やはり少し生臭さが立ってしまい積極的に合わせたい、という感じではありません。
しかし、〈ぎんの雫〉はしっかりと合うのです。自分でも信じられないマッチングでした。」
                
                

Q.田中さん含め、スタッフの方はどう考えていますか?

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「私たちも3月にマーティと一緒にいろいろな場所で、〈ぎんの雫〉の組み合せを試しました。先ほど出た光りものの魚もそうですが、赤身、白身など全ての魚と合うんですよ
今までは、白ワインは白身だけとか、相性の悪いものなどもあったと思います。そんな中、今回の結果で白ワインの可能性が広がったと感じています。」
            
            

Q.食中酒として素晴らしい働きをしたわけですね。

              
「日本酒は幅広い料理に合わせやすいため、一般的に、“食中酒と”して親しまれています。〈ぎんの雫〉はそういった日本酒のような役割を持つお酒ではないか、と考えています。」
            
              

Q.肉類はどうでしょうか?

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肉も合いますよ。実は以前、ラムと〈ぎんの雫〉を面白半分で合わせてみたのですが、これも本当によく合ったんです。肉のボリューム感も負けず、しっかりと合わせられたのは意外でした。ちなみに、チーズだったらハードチーズや塩味の強いチーズが合うのではないでしょうか。」
               
              

マーティ氏について

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Q.マーティ氏はさまざまなコラボレーションを行なうことで知られています。マーティ氏にとってコラボレーションとはどんな意味を持つのでしょうか?

              
「私にとってコラボレーションは、異なる文化を持った者同士の“ミックス”です。一つの国に属していると視点が定まってしまい、新たなアイデアが出にくい。普段自分が見ているのとは違う角度から見た意見が、イノベーションを生み出すと考えています。
普通に進んでいるだけでは何も起こりません。コラボレーションにより化学変化が起こることはお客さまも喜ぶでしょうが、自分自身の刺激にもなりますし、それが魅力です。」
              
                

Q.今、次回のコラボレーションの構想などはありますか?

              
「ええ、もちろんありますよ。ただ、〈ぎんの雫〉に長い時間がかかったように、7年、8年、10年先になるかもしれません。ひとまず、長期プランであたためているアイデアはある、ということだけお伝えしておきましょう。」
                
                 

Q.自身のワイナリーである「ヴィニャ・マーティ」ですが、とても幅広いラインナップが揃えられています。これには理由があるのでしょうか?

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「私は、今まで高額なワインを造ってきた経験があります。ただ、“一つだけの高額ワインを造る”ことが、私の求めていたスタイルではありません。さまざまなワインがあり、全ての人がアクセスできるものであるべき、と考えています。
『ヴィニャ・マーティ』にはさまざまなワインがありますが、価格帯に合わせて楽しむこともできますし、学ぶこと、ステップアップすることもできるなど、いろいろな可能性がある状態をつくりたかったんです。」
             
               

Q.確かに選ぶ楽しさがあります。

              
「カジュアルな〈カサ・デル・セロ〉から始めて、次の〈イライア〉へステップアップする。この価格だと、こういった味なのか…というように、ワインの知識が増えていきます。『ヴィニャ・マーティ』は、飲み手を導き、ガイドしていくワインなのです。」
             
              

Q.さまざまなワイン造りを経験されているマーティ氏ならではのワインということですね。

              
「フランスからはじまり、カリフォルニア、アルゼンチン、ブラジルなど、私はさまざまなワインを造ってきました。そして、幅広いレベルのワインを造れるようになりました。
一つの高いワインに集中するのではなく、広くお客さまに楽しんでほしいのです。高級ワインはもちろん、カジュアルなワインにも力を入れていきたいと考えています。」
            
              

Q.ちなみに、「ヴィニャ・マーティ」はショップでも人気なのでしょうか?

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田中「はい、一番の売れ筋ワインです。価格的にもお求めになりやすいですし、リピーターも多いですね。特に、飲食店さまはグラスワインに使用しやすいという側面もあるのではないでしょうか。
ちなみに、〈カサ・デル・セロ(画像:左端)〉の人気が高いですが、単一品種で造られている〈ピルカ(画像:左から2番目〉は、指名買いが多いのが特徴的です。価格が2,000円弱くらいなのですが、このくらいの価格で美味しいワインを探している、という方には本当にぴったりなワインだと思います。」
           
             

Q.マーティさん。まだ、「ヴィニャ・マーティ」を飲んだことがない、という方にひと言ありますか?

             
「Try IT!!!」

Q.ありがとうございます(笑)最後に、マーティさんにとって「ワイン」とはどんな存在か、お聞かせください。

           
ワインは私の全てです。人生そのもの、情熱の源です。私の人生はワインと共にありますし、ワインのために生きているようなものですね。朝起きて、夜寝るまで常にワインのことを考えています。地球上で最も幸せな男ランキングがあったら、ベストテンには入っていると思いますね。私は今までの人生において、働いたことは一度もありません。私は働いているのではなく、ワインを造っているのです。


取材を終えて

              
今回、清酒用7号酵母で仕込む超低温発酵白ワイン「ぎんの雫 ~GOUTTE D ARGENT~」を手掛けた、チリ「VINA MARTY」のオーナー兼醸造責任者でもある醸造家パスカル・マーティさんにお話をお聞きしました。

常に新たなアイデアを考案し続け、それを実行していくマーティさん。少年のような瞳を持っている、とても素敵でチャーミングな方でした。

長年のプロセスを経て完成させたという、〈ぎんの雫〉ですが、田中さんがお話したように、後から旨味やアルコール感、複雑な風味が追いかけてくるようなとても興味深い仕上がりとなっていました。

生のいわしやサバなどに合う、というところは日本人であれば見逃せないポイントです。ぜひ、この機会に〈ぎんの雫〉を入手し、いろいろな和食とのマリアージュを体感してみてください!!
              
              

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▲ 終始、気さくにインタビューに答えてくださったマーティ氏。
終了後は笑顔で余った〈ぎんの雫〉をサーヴしてくださいました。
  
            

ご参考

             
・ぎんの雫 


・ヴィニャ・マーティ一覧ページ


・ワインショップソムリエ
                 

関連コラム

・【前編】マリアージュの可能性は無限大!?清酒用7号酵母で仕込む超低温発酵白ワイン「ぎんの雫 ~GOUTTE D ARGENT~」が誕生!
          
              

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ナカゴミ コウイチ

ナカゴミ コウイチ

山梨県出身、甲州ワイン育ちのフリーライターです。
ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。
ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。

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