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突撃リポート

【特別編】ブルゴーニュのトップドメーヌを日本に紹介し続けてきたサムライ、坂口功一さんにインタビュー!

            
ブルゴーニュの”大使”として、ブルゴーニュのトップドメーヌを日本に紹介し続けてきたサムライ、坂口功一さん。彼の半生がまとめられた、ワインファン必読の一冊『ブルゴーニュと日本をつないだサムライ』(イカロス出版)が出版されました。

著者は、日本を代表するトップワインジャーナリストの山本昭彦さん
同書には、坂口さんの半生だけでなく、ブルゴーニュワインが日本の愛好家たちに惹かれていった平成ワインブームの考察、山本さん自身が実際に大勢の造り手に取材して得た情報など、ブルゴーニュにかかわる、さまざまな内容がまとめられています。

前回、同書の出版に合わせて開催されたトークイベント「なぜ日本でブルゴーニュが人気なのか」をレポート(コラムはこちら >)。実は今イベントの直前、山本さんのご配慮により坂口さんに簡単ではありますが、インタビューすることができました。

“本を読んでみたいが、どうしようか…”と思われている方は、ぜひチェックしてみてください。
             
              

商社勤めからの独立について

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Q.『ブルゴーニュと日本をつないだサムライ』を読み返した今、自分の半生についてあらためてどう感じていますか?

「今まで自分の人生を振り返るようなことなどなかったので、大変貴重な機会になったと感じています。私の人生の間に起こったイベントがいろいろと思い出されますね。」


Q.当時は大変アグレッシブに活動されていたと聞いております。

「今考えると、随分リスクを取った行動をしていたな…と思います。ただ、当時はそんなにリスクとは感じていなかったんですね。今は、もう難しいかもしれませんが、体力的にも自信があったし、一所懸命していればどうにかなる、という思いの中で活動していました。」


Q.商社勤めから独立。しかも、フランスで。不安は無かったのでしょうか?

「私はフランスに渡ってから独立しました。当時、妻も子どももいたのでいい加減なことはできないと考えていましたが、何となく昔から独立したいと考えていましたし、年齢的も40歳くらいでしたので、“今やらなければ、いつできるのか?”という思いがありましたね。」


Q.商社勤めが合わなかった?

「いえ、商社そのものの仕事はとても面白かったですし、勉強もたくさんさせてもらいました。私は15年間いたのですが、最初の5年間の印象が強く残っています。まだ、入社したての右も左も分からない若者に対して、何でも自由にやらせてくれました。」


Q.豪快ですね…。

「自分で飛行機を予約して、アメリカ中を飛び回る。昔は、航空券が先にできたものをもっているわけですので、ポケットに入りきらないほどの分厚い航空券を持ち歩いていたこともあります。しかし、そういった経験は本当に私の財産になりましたし、あの日々があったからこそ、独立した時にも、“なんとかなるだろう”という思いになれたんです。当時勤めていた商社には、恩義を感じています。」


Q.素晴らしいお話です。ただ、それなのになぜ独立を?

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「大きな組織でしたので、地位が上がってくると責任がどんどん出てきます。部下と上司に挟まれる形で、なかなか息苦しいかたちになっていきました。もちろんやりがいを感じながら働いていましたが、自分がやりたい方向にいるわけではない。常にモヤモヤは心の中にありました。」


Q.そこから独立に向けて動きだすわけですね。

「フランスに駐在していた時、“自分で意志だけで動けたら、どれだけ素晴らしいことだろう!”と考えるようになっていました。そして、独立の話を妻にしたところ、“私も手伝いたい!”と、大喜びしてくれたんですよ。そういったこともあり、スムーズに独立することができました。」
            
              

半生が描かれたことについて

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Q.坂口さんの半生を書籍にしたいというお話が来た時、率直にどう感じましたか?

「私のことだけ書いても読む方などいないのでは…と、思いましたね」


Q.ビックリされたんですね。

「ただ、周囲の人たちからは、“面白い人生だから書いてもらったら”とも言われたんです。実は、以前からそういった声があったので自分でも少しずつ書いてはいたのですが、“自費出版で自叙伝を出しても、知り合いに無償に配るぐらいにしかならないよ”と言われていたんですよ。」


Q.そんな時、山本さんからお話が?

「山本さんと言えば、日本を代表するトップジャーナリストです。“ボルドーやシャンパーニュはやってきたが、ブルゴーニュをやりたい”という話から、私のキャリアについても書きたいというお話でした。光栄なことですし、私の方でできることがあれば協力させてください、というかたちで結果的には快く快諾しました。」
            
            

現在のブルゴーニュについて

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Q.当時から見て、今のブルゴーニュの姿はどのようにうつっていますか?

「おそらく、現状を想像した人は誰一人もいなかったと思います。」


Q.本当に日本で人気が高い産地になりました。

「世界中から需要が高まっている産地になりましたし、日本国内には本当に一部しか輸出されていなかった時代だったのにもかかわらず、今や日本はブルゴーニュワインの輸入量第3位です。他国と比較しても、“日本市場におけるブルゴーニュの地位は高い”というのは世界的にも定評になっています。感性的にも食文化的にも、日本人がブルゴーニュを好きな理由はさまざまあり、皆さんそれぞれが意見をもっていると思います。そして、それを数字がものがたっているのです。」


Q.トークイベントではどのようなことを伝えたいと思っていますか?イベントの様子はこちら >

「もともと、私の生きた時代と今の時代があまりにも違い過ぎています。そのため、最初は、“私が話しても何も参考になることはないのではないか?”と思っていたんです。」


Q.確かに、時代は大きく変わっていると思います。

「しかし、こういった時代の話を話しておかないと、今に簡単に忘れ去られてしまうのでは、とも考えたんです。次の世代になった時、私の生きた時代の記憶や知識が残らないのは寂しいことです。35年から40年前はこうだった…逆に言うと、“30年、40年経ったらどうなるのだろうか”と皆さんに想像していただく機会に少なくともなるのであれば、私がお話する意義はあると感じています。」
             
           

これからについて

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▲ これまで“中間の立場”にいたので、もっと極端な立場に進むのも面白い、と楽し気に語る川口氏。

         
Q.これから、どういった活動をしていこうと考えていますか?

「実は、そこまで昔ではない過去にいろいろ考えました。私はエージェントですのでいわば、“中間”の立場にいる人間です。そのため、中間ではなくどちらか極端な方へ傾いても面白いのでは、と思ったんです。」


Q.極端な立場に?

「例えば、フランスで畑を購入してドメーヌになるとか、販売をしてみるとか、どちらも面白いと思いました。ただ、今やっていることは続けるべきですし、面白い仕事です。そして、まだまだこれからどんな展開になるか分かりませんし、やるべきことが出てくる可能性だってあります。今の立ち位置は変えず、ブルゴーニュはもちろん、それ以外の産地も広げていきたいと考えています。ちなみにドメーヌになるにも、そもそも私は今のブルゴーニュで畑は買えませんよ(笑)」
             
            

取材を終えて

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今回、ブルゴーニュのトップドメーヌを日本に紹介するエージェント坂口功一さんにお話をお聞きしました。

ワイン業界における坂口さんの功績は計り知れないものであり、ワインファンであれば知っておくおくべき人物です。

前回のレポートでもお伝えした通り、まだまだブルゴーニュには探求すべき部分が多く残されています。

ぜひ、坂口さんの半生をはじめ、ブルゴーニュについて緻密にまとめられた一冊『ブルゴーニュと日本をつないだサムライ』(イカロス出版)を手に取り、あらためて日本とブルゴーニュの関係性について学んでみてはいかがでしょうか?
           
            

ご参考

            
ワインレポート


『ブルゴーニュと日本をつないだサムライ』(イカロス出版)
             
              

関連コラム

         
・山本昭彦さんの著書「ブルゴーニュと日本をつないだサムライ」出版!トークイベント「なぜ日本でブルゴーニュが人気なのか」をレポート!
            
              

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