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突撃リポート

【ヴィーガン対談】「ドメーヌヒデ」の渋谷英雄さんと「WORLD ORDER」の森澤祐介さんが語るヴィーガンワインとヴィーガンチョコレート!前編

              
近年、注目されている「ヴィーガン※」。ハリウッドセレブからアスリート、農家や一般人に至るまで、幅広い方がこのライフスタイルを楽しんでいるようです。
※「絶対菜食主義者」の意味。

今回カーヴでは、そんなヴィーガン対応の商品を作っているお二人をお呼びして、「ヴィーガン対談」を行いました。

対談するのは、山梨県南アルプス市でMBAにこだわって赤ワインを造る「ドメーヌヒデ」の渋谷英雄さん(以下、ヒデ。写真:左)。

そして、「WORLD ORDER(ワールドオーダー)」のダンサーで「D'RENTY CHOCOLATE(ドレンティチョコレート)」の代表である森澤祐介さん(写真:右)。
                

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ヴィーガンワイン、そしてヴィーガンチョコレートを手掛けるお二人が、ヴィーガンについて熱く語ります。

ヴィーガンの方はもちろん、そうでない方も必見です。ぜひ、最後までお読みください!
           
              

Q.お互いの第一印象は?

              
森澤「とても、ダンディな方で驚きました。事前に『ドメーヌヒデ』のワインをいただいたのですが、とても“繊細”な印象を受けていたので、そのギャップがとても素敵です。」

ヒデ「ナチュラル系の細い人が来る、と思っていましたか(笑)。僕は、森澤さんがダンスをされているということで、もっと筋肉質な方がやってくると思っていました。ダンスというより、バレエをしているようなスリムで素敵な方でびっくりしましたぁ!」
            
             

Q.ヴィーガンに出会ったきっかけとは?

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森澤「私の妹が幼少の頃からアトピーで、薬を飲んでも塗っても調子が良くならなかったんです。妹が大人になった時、東洋医学の針の先生に、“砂糖”と“卵”と“乳製品”を摂取しない生活をしてみなさいと言われ、実践をしたら実際に良くなったと本人から聞いたんですね。
“そんなことがあるのか?”と、思い私自身で実践した際、体が軽くなることを実感しました。それが、ヴィーガンとの出会いですね。」


ヒデ「森澤さんがおいくつくらいの時ですか?」


森澤「26、7歳の頃です。数ヶ月間ヴィーガン生活を経験して、本当に体が軽くなったんです。」


ヒデ「僕は、もともと食品などに表示されているものが以前から気にはなっていたんですね。そんな中、ヴィーガンワインに使用しているブドウ栽培農家の方と出会ったのですが、その方の生活は完全にヴィーガンなんです。ブドウはもちろん、生活や言動全てがナチュラル。だからこそ、ワインはコルク一つとっても化学薬品を使わないで仕上げているのですが、冷静に考えたら、自分自身がナチュラルではないな、ということに気がついたんです。」


森澤「造っているご本人が、そうではなかったと。」


ヒデ「ブドウに合わせた、ワインに合わせたというか、それがきっかけですね。僕自身、55歳を超えているので、食生活を一度リセットするという意味では良いきっかけだったと感じています。」
              
               

Q.ヴィーガン生活について

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ヒデ「ちなみに、僕の場合はヴィーガンワインを造ってみたいという思いからワインを造りましたが、森澤さんは自分の作るチョコレートに余計なものを入れたくなかったとか、そんな感じなんですか?」


森澤「ヴィーガン生活を体験していた時なのですが、市場に出回っているもので動物性素材が入っていないものを探すのにとても苦労したんです。とにかく、その少なさに驚いてしまった。だったら、自分で作ってみよう、といった感じです。」


ヒデ「確かに、何でもかんでも入っていますからね…。」


森澤「そうなんです。ヴィーガンの方は、白砂糖も控えると聞いたのですが、おせんべいやポテトチップスなど、こういった製品にも必ずと言っていいほどに入っていました。ただ、誰もが知っている有名メーカーのとある製品に入っていなかったのは驚きましたけどね(笑)」


ヒデ「それ、後で教えてください(笑)」
            
               

Q.ヴィーガン生活を今の時代に続けるのは大変なんですね。

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ヒデ「それが悪いと言っているわけではありませんが、コンビニエンスストアの商品の裏表示を見ると、やっぱり動物性素材が入っています。入っていないと思っても、化学物質が使用されていたり、ナチュラルなものが少ないのは事実です。」


森澤「僕の場合、体に良いということからヴィーガン生活を体験した時、なかなか食生活が大変だったので…ある意味で偏ってしまった感がありました。体は軽くなったのですが、タンパク質が足りないということを実感しましたね。だからこそ、自分で作りたいと思えたのですが。ちなみに、ヒデさんは今もヴィーガン生活を続けられているんですよね?」


ヒデ「はい。」


森澤「ヴィーガンとひと言で言っても、さまざまなヴィーガンがありますよね。」


ヒデ「基本的には、動物性素材は口にしません。友人が、はちみつを作っているので、それを食べることはあります。」


森澤「はちみつは、受け付ける方もいれば、蜂に労働をさせているという点から受け付けない方もいるので難しいところです。『ドレンティチョコレート』のヴィーガンチョコレートは、白砂糖に変わるものとして、はちみつを入れようと考えたこともありますがヴィーガンの方達に受け入れていただけないということもあり、最終的にメープルシロップにしました。」


ヒデ「羽毛のジャケットなどを着用しない、という方もいます。動物愛護の方などもいらっしゃいますからね。」


森澤「僭越ながら、先日『ベジタリアンアワード』にノミネートさせていただいたんですが、当日の出席者は毛皮を着用してはいけないなど、そういったことが決まっていました。」


ヒデ「動物性素材を使用せずに化学調味料だけで作られているのならいいか、という話もありますが、ヴィーガンの方はナチュラルという意味から言って避ける傾向にありますね。」
            
               

Q.お二人がヴィーガンワイン、チョコレートを生み出す際にどんなところを大切していますか?

               
ヒデ「ナチュラルではない商品の場合、大量生産できたり味も美味しかったり、そういったメリットもありますよね。カップラーメンなどは、人々を救っているわけですし。ただ、片一方でナチュラルなものがあってもいいだろう、ということは訴え続けていきたいです。ヴィーガンワインをまわりの人たちに、どのようにアピール、表現していくかを大切にしています。」

森澤「僕も、近い思考です。ヴィーガン、ベジタリアン、そうで無い人、全てが同じ食卓で楽しく食事ができたらいいな、と思っています。」
              
               

Q.伝える、ということが大切なんですね。

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森澤「このチョコレートには、僕自身のいろいろな思いが込められています。養った知識や気持ち、吸収してきたことなど、全てを反映させています。しかし、この情報の中には、消費者には伝わらないどうでも良いことも多いと思っているんです。逆に、思いが強過ぎて情報過多になることで、本当に伝えたいことが消費者に伝えられない…。受け取る側の方に、シンプルに受け取ってもらおうという意識を大切にしています。積み重ねの作業も大切ですが、引き算という作業もそれと同じくらい大切にしていますね。」
               
                

Q.ヴィーガンという制約の中でのものづくりの大変さ、面白さは?

               
ヒデ「作り込んで濃厚な味わいにしたり、口に入った時に後を引くような、化学調味料のような味わいを作り出すことは困難です。ただ、印象に残らないというか、体に自然と溶け込むような味わいが生み出せるのはとても面白いところです。“自然に食べた、飲んだ”という感覚。デメリットでもあるでしょうが、それがメリットでもあると考えています。」

森澤「チョコレートを作る場合、多くは教科書にレシピなどがあり、それをベースに作ることができます。ただ、まだまだヴィーガンの世界は広くはないため、ヴィーガンチョコレートを作る場合、材料からレシピまで全て自分で作っていかないといけません。ただ、それが楽しさでもありますね。」
              
                   

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ヒデ「日本ワインは、“体に染み込む”などと言われます。僕自身、とてもヴィーガンワインを造って驚いたのが、体というかDNA…細胞に染み込む感覚があったんです。“細胞に染み込むようなワインがあるのか!?”と、本当に驚きましたし、これからも造り続けなければいけない、と感じました。」

森澤「細胞に染み込む。素敵な言葉ですね!」
           
ヒデ「僕は、森澤さんのチョコレートを食べたときも、そう感じましたよ。」

森澤「本当ですか?とても嬉しいです!ヴィーガンの方というのは、感覚が研ぎすまされているという印象があります。勝手な印象なのですが、余計なものが体に入っていないからでしょうか…。」
                
                 

Q.ヴィーガンで感覚が変わりますか?

               
森澤「食事をする上では変わりました。味覚、香りなど、それまでの自分とは違う感覚になりましたし、美味しくないと思っていたものが美味しく感じたりしました。ヒデ さんは、今まで造ってきたワインの味が違うように感じられるようになったんですか?」

ヒデ「味覚という意味では変わらないのですが、味がストレートに来るようにはなりました。今まで、ワインを飲んでからワンテンポあって味覚を感じたのですが、今はそれよりも早く味覚が来る感じでしょうか。そういった意味では、繊細になったと思います。」
                
                

Q.もともと、お二人はヴィーガンについてどのようなイメージを持っていましたか?

                
森澤「制約をする、という意味ではとてもストイックなイメージを持っていました。ちなみに、“ヴィーガン”とか“ベジタリアン”とか、こういった言葉はとても強いパワーを持っていると思っているんです。例えば、SNSでこういった言葉をタグ付けすると多くのそういった方に“いいね!”がもらえたり、フォロワーが増えたり。ただし、そういった力があるがゆえに、そうではない方を遠ざけてしまうこともあるのではないか、と思ったんです。」
                
              

Q.ヴィーガンとそうでない方の壁ができてしまう?

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森澤「僕の作るヴィーガンチョコレートは、一般的なそれと比較して価格が高めです。ヴィーガンでは無い方がその商品を手に取った時、“ヴィーガンの商品だから高いんだ。それなら要りません”となってしまうこともあります。そのため、ショップにはヴィーガン以外のオーガニックチョコレートも揃えているんです。例えば、5人のうち一人がヴィーガンだったり、5人のうち4人がヴィーガンだったり、そうなると少数派が孤立してしまいますし、そういった状況を何度も見てきています。皆が、楽しく食事ができるんだよ、ということを自分が発信していきたいです。」

ヒデ「ヴィーガンは、まだまだマイノリティなんですよね。ベジタリアン、オーガニック、肉食の方など、いろいろな方が同じ場所にいられるようにならないといけないと感じています。ヴィーガンの人がいるから会話ができない、そしてその逆もまた然り。それじゃあ、寂しいです。」
              
               

Q.一部に攻撃性がある方もいるとは思うのですが、それはパンクやラッパーと同様に個人の思想や哲学などの部分もであるので、一概にヴィーガンが怖いということはありませんよね。

               
ヒデ「そうですね。少し厳格過ぎるかな、と思った方もいたにはいたのですが、確かにそういった思想も関係してきますし、僕の知っているヴィーガンの方は穏やかな方はとても多いですよ。僕もヴィーガンを続けている中で、以前より怒りの感情が持続しなくなりました。“おりゃ!!”という爆発的なエネルギーはあまり出なくなりましたが、継続する持久力はついたと感じています。食生活とパワーは何か、関係しているのかもしれません。」
               
              

Q.お二人はヴィーガンというスタイルを広めていきたいですか?

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ヒデ「僕は、広めていきたいと考えていますね。ただ、完全にヴィーガンというわけではなく、月に一度、週に一度といった頻度でヴィーガン生活をしてみるとか、そういった取り入れ方でもいいと思っています。環境にはプラスになるのはもちろん、感度が良くなると思います。ライフスタイルのバリエーションが増えるという意味でも、広めていきたいです。」
             
              

Q.感性が磨かれそうですしね。

              
ヒデ「少々話が脱線しますが、今ITとかAIの進化が目覚ましいですよね。一方で、我々人間が五感を研ぎすます機会がどんどん減っていると思うんです。そういった機会が無いと、近い将来困ったことになるような気がしています。だからこそ、ワインやチョコレートを使って、五感を研ぎすませる時間をつくることが大切になってくるのではないでしょうか。」


森澤「いや、ヒデさんのおっしゃる通りです。耳が痛い…。いや、自分も早食いしてしまうことがあって、食べ終えた後、料理を味わえてなかったことを後悔することがあります。気をつけないと(笑)」
              
              

Q.森澤さんは、広めていくということについてどう思っていますか?

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森澤「僕の場合は、広めていく、という感じとはちょっと違うかもしれません。もちろん、体にも良いことは実感していますし、妹のアトピーが治ったことから、そういったことで悩んでいる方には積極的にすすめていきたいとは考えています。ただ、ヴィーガンの方もそうでない方も同じ食卓で仲良く楽しんでほしい、という思いが強いのが事実です。それぞれ違うスタイルの方が集まっても、偏見なく同じ空間を一緒に楽しく過ごしてもらえるような提案をしていきたいです。」
          
              

前半まとめ

            
ヴィーガンというと、特別な生活スタイルと思われがちです。

だからこそ、渋谷さんや森澤さんの言うように、人間生活全般におけるひとつのスタイルと捉え、ひとつの食卓で皆で楽しく会話ができるようになることがとても大切だな、と感じました。

後半では、お二人のアイテムをお互いがテイスティングします。ぜひ、ご期待ください。



ご参考

15177ドメーヌヒデ



15735D'RENTY CHOCOLATE(ドレンティチョコレート)
            
              
            

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■WORLD ORDERとは
2009年に東京で結成されたダンスパフォーマンスユニット。
海外から見た「勤勉な日本人ビジネスマン」のイメージをパロディにしたスタイルと、POPかつセンシティブなダンスミュージック、高い身体能力を活かしたダンスパフォーマンスとを組み合わせ、唯一無二のスタイルを構築。
他に類のない独自の世界観がアジア、南北アメリカ、EU圏で幅広く支持され、熱烈なファンを擁している。


WORLD ORDER(ワールドオーダー)



         
           
             

関連サイト

        
・【ヴィーガン対談】「ドメーヌヒデ」の渋谷英雄さんと「WORLD ORDER」の森澤祐介さんが語るヴィーガンワインとヴィーガンチョコレート!後半
               
              

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