田辺由美さんに聞く!日本の女性だけによる国際ワインコンペティション「サクラアワード」とは!?~中編~|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

突撃リポート

田辺由美さんに聞く!日本の女性だけによる国際ワインコンペティション「サクラアワード」とは!?~中編~

              
前編では、サクラアワードらしい、女性醸造家のエピソードをお届けしました。
中編では、田辺さんがサクラアワードを通じて感じたことなどをお届けします。
            
                 

お話しを伺った方

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“SAKURA” Japan Women's Wine Awards(通称サクラアワード)
審査責任者の田辺 由美さん

           
            

Q.サクラアワードを通じて、田辺さんが勉強になったと思うことはありますか?

              
「まず、日本人の女性の味覚は本当に素晴らしいな、とあらためて思いました。
子どもの頃からダシのうまみというものを舌で勉強しながら育ってきた、日本人の味覚というものはただものではないな、と感じています。」
             
              

Q.それを感じたエピソードはありますか?

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「例えば、2015年のシャブリ、ブルゴーニュの白は近年稀に見る素晴らしいヴィンテージだった言われています。

サクラアワードで最も高い評価を得たワインには『ダイヤモンドトロフィー』という賞が贈られるのですが、これはエントリーの全体の1%程度のワインしか選ばれません。
昨年は、4342本のエントリーの中でダイヤモンドトロフィーに選ばれたのは、わずか47本でした。

審査員には、ブドウ品種とヴィンテージ、価格帯しか伝えていないですし、それぞれ5人一組のグループに分かれ、1本のワインを1グループで審査してもらっています。」
                               
              

Q.情報がほとんど無い状態でのテイスティングですね。

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左から、『ドメーヌ・ジョルジュ プティ・シャブリ』
『ドルーアン・ヴォードン シャブリ』
『カーヴ・ド・リュニー ブルゴーニュ シャルドネ』

           
              

             
そんな状況なのにもかかわらず、2015年のシャブリが2本、シャブリに近いアンオークのシャルドネのACブルゴーニュのワインが1本、合計3本の同じようなワインがダイヤモンドトロフィーに選ばれたのです。
もちろん、2015年が素晴らしいヴィンテージであることを知っている審査員はいたでしょうが、誰もブルゴーニュ地方かどうかなどは知りませんし、シャルドネで数百本あるわけです。この繊細さは凄いですよね。」
                
                

Q.とても面白いエピソードです。

              
「また、昨年と今年で同じワインが選ばれる、ということもあります。
審査委員は当然違うのですが、ヴィンテージの無いポートワインが二年連続でダイヤモンドトロフィーでしたし、こう続けて賞に選ばれるワインも少なくないんです。
日本人の女性のテイスティング能力、味覚などは、サクラアワードを通じて勉強になりましたね。」
                 
                

Q.価格帯も関係無く、ダイヤモンドトロフィーなどに選ばれるんですか?

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2015、2016年と連続でダイヤモンドトロフィーを受賞した
『MV トロンテス』

              
                

             
「サクラアワードでは、ワインの価格をA(6,001円以上)からF(1,000円以下)に分けています。
高いワインが賞を取る、と思われがちですが、Fのワインであってもダイヤモンドトロフィーを獲得する場合もあります。

例えば、アルゼンチンのトロンテスのワインは二年連続でダイヤモンドトロフィーを選ばれているのですが、それほど高額なワインではありません。
日本人の女性の味覚には、こういったワインが合うのかな、ということも実感しています。」
              
             

Q.サクラアワードのマーケットへの影響をお聞かせください

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「サクラアワードは、マーケットにもさまざまな影響が与えていると感じています。

例えば、サクラアワードの受賞ワインを1年目から扱ってくれている地方のスーパーがあるのですが、スーパーマーケットさんなので、ワインの客単価は300円から500円といったところです。
ところがサクラアワードのワインに関しては、1,500円から2,000円が客単価であり、7,000円という価格帯のワインも売れることがあると聞いています。」
              
              

Q.地方のスーパーでこの客単価はすごいですね。

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「この5年間、サクラアワードのワインがどんどん売れている、という声が耳に入ってきます。
もちろんサクラアワードだけではありませんが、日本人が選んだワイン、ということでお客さまがついてくるのだと思います。

どのワインを買えば良いか分からないという人たちが、“サクラアワードで受賞したワインは美味い!”と思ってくれれば、別の受賞ワインを試してくれたり、ワインの購買に繋がっていきます。
サクラアワードが、スーパーの客単価を上げたことなど、マーケティングに役立っていることも勉強になっています。」
                
                   

Q.ちなみに、受賞したワイナリーからの反応で、思い出深いエピソードはありますか?

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「サクラアワードでは、『The Best Wine for Asian Foods』という日本の料理とワインの組み合わせのカテゴリが設けており、寿司や天ぷら、すき焼きなど、それぞれに合うベストワイン賞を用意しています。
海外の方にもできるだけ認知してもらいやすい日本食を選んでおり、使用している写真も凝ったものというよりも、分かりやすいものを選んでいます。

第1回目、この“寿司”カテゴリの受賞ワインで思い出深いエピソードがありました。」
              
               

Q.寿司とワインのエピソードとは面白いですね。

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栄えある第一回目の“寿司”カテゴリの受賞ワイン
『マレノン ペテュラ ロゼ』

             
              

                  
「第1回目の時、プロヴァンスに近いコート・デュ・ローヌのロゼが“寿司”でグランプリを獲得しました。
生産者の方はその受賞後とても喜んでくれたのですが、“悪いんだが、早急に使える寿司の写真を送ってくれないか!?”とすぐに連絡が来て、その写真とワインのポスターを作ってくれたんです。

“日本人の女性が選んだ、寿司に合うワイン”ということであれば、世界中の人たちが認めてくれるはずだ”、ということで、フランスやドイツなど、そのワインを扱っているお寿司屋さんやディーラーに配ってくれたそうです。」
                
                 

Q.すごい行動力と影響力ですね。

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「結果、お寿司屋さんでもワインが多く売れたという連絡が来ました。第1回目の開催後でとても不安だった時の話ですので、印象に残る嬉しい出来事でしたね。」
                
               

中編まとめ

               
日本人女性の味覚やサクラアワードがマーケットに与える影響などを受け、あらためて勉強になったと語る田辺さん。
最終回では、審査員について、そして受賞ワインについてコメントをもらいました。


【ご参考】
SAKURA AWARD(サクラアワード) 公式ホームページ
              
              

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