以前、カーヴでは長野県上田市に「シャトー・メルシャン 椀子(マリコ)ワイナリー」が誕生する、という旨をお伝えしました(過去コラムはこちら)。
この上田市丸子地区陣馬台地には「椀子ヴィンヤード」があり、同畑のブドウから造るワインは2010年の発売以来、国内外のワインコンクールで多数受賞するなど、シャトー・メルシャンはもちろん、日本ワインにとっても重要なブドウ栽培地です。
去る10月25日、そんな「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」がついに着工。
日本ワインの歴史に新たな一ページが加わった、記念すべき一日となりました。
ここでは、当日行われた起工式と建設発表会の模様についてレポートします。
起工式の様子
10月25日、ワイナリーの建設発表会の前に新ワイナリーが誕生する場所で起工式が行われました。
同式には、メルシャン株式会社の代野 照幸社長や上田市の土屋 陽一市長などが参加。草創(くさわけ)神社の水科神官により、神事が滞りなく執り行われました。
ちなみに、ワイナリーは丸子地区の高台のワイナリーの中に建設されるため、周囲の風景はブドウ畑と上田市の街並、山、そして空だけ…という絶景スポット。
“長野県にこんな場所があったのか!?”と、思ってしまうほどに素晴らしい環境に建設されるワイナリーなだけに、すでに「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」は長野県の名所になるような予感がします。
来年の収穫時期から仕込みがスタートする!?
起工式の後、別会場にて「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」の建設発表が行われました。
はじめの挨拶で代野照幸社長は、「来年の収穫時期から、新ワイナリーで仕込みをスタートさせたい」と熱弁。
さらに、「年間数万人を呼びたい。上田市の食事と新ワイナリーで造ったワインのマリアージュを楽しんでもらうなど、地元の発展にも寄与していきたい」と語ります。
世界的に評価が高い椀子ヴィンヤードのブドウから造られているワインが醸造されているシーンを見られるなんて、とにかく貴重。
また、地元食材で作る料理とワインのマリアージュも興味深く、上田市での“食観光”の発展にも期待が高まります。
「椀子ヴィンヤード」とは?
「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」における具体的な内容は、シャトー・メルシャン ゼネラル・マネージャーの松尾弘則氏が解説。
まずは、「椀子ヴィンヤード」について説明があったので、ここで簡単にまとめます。
シャトー・メルシャンが、上田市丸子地区陣場台地と出会ったのが、2000年。もともと養蚕のための桑畑が広がっていた土地だったのですが、当時農地は遊休荒廃化していました。
しかし、この場所は陽当たりの良さ、降水量の少なさ、排水性、通気性などワイン用ブドウの栽培に適した土地であったことから、「椀子ヴィンヤード」開園に向けた計画がスタートします。
そして、2003年に「椀子ヴィンヤード」が開園。その後、2010年まで地元の人たちと力を合わせながら、造成・植栽を続け、2010年、ついに「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード」シリーズが発売。
同畑のブドウを原料として使用したワインたちは、日本ワインコンクールはもちろん、ヴィナリ国際ワインコンクール、リュブリアーナ国際ワインコンクール、国際ワインチャレンジなど、世界的に権威のあるコンクールで高い評価を受けています。
そんな場所に来年オープンするのが、「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」なのです。
どんな感じなの?「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」?
さて、ここから「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」がどのようなワイナリーになるのかご紹介していきます。
まず、同ワイナリーは「地域と共生するブティックワイナリー」。
☆産業・経済との共生
☆自然との共生
☆未来との共生
が、コンセプトだそうです。
鉄骨2階建で、建設面積は敷地が約8,800平方メートル、延べ床面積約1,400万平方メートで、醸造風景などを見学することも可能。
二階にはテラス席が用意されており、抜群の眺望を楽しみながらワインを飲むことができる予定だそうです。
当日、3Dイメージの動画を見ることができましたが、それに対して松尾氏は、「この完成予想の3Dイメージを初めて見た時、本当にドキドキしてしまいました」と興奮気味に語っていましたが、それは皆同じ。
完成が待ち遠しくて、たまりません!
今後もシャトー・メルシャンから目が離せない!
ここでは、10月25日に行われた「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」の起工式と建設発表会の模様についてお伝えしました。
同ワイナリーの建設完了も待ち遠しいところですが、ワイナリーツアーが刷新された山梨県甲州市の「シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリー」、すでにオープンを果たした長野県塩尻市の「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原ワイナリー」など、注目したいトピックは盛りだくさん。
日本ワインファンとしてはもちろん、いちワインファンとして、シャトー・メルシャンの動きを追い続けましょう!
【ご参考】
・シャトー・メルシャン
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ナカゴミ コウイチ
ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。
ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。
