ウドンコ病対策を発明した人物が高祖父に!?ローヌ最南の地が生んだ知るべき生産者「マス・デ・ブレサド」を紹介!!|カーヴ(Cave) -ワインがもっと楽しくなる!日本最大級のワインのレビューサイト

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ウドンコ病対策を発明した人物が高祖父に!?ローヌ最南の地が生んだ知るべき生産者「マス・デ・ブレサド」を紹介!!

品質の高さはもちろん、扱う生産者のセンスが抜群である、と評判のインポーター「株式会社 稲葉」。
カーヴではこれまで何度となく、この稲葉の取り扱っているワインを紹介していますが、今回はいつも以上に熱込めて「ワインファンだからこそ、飲んでほしい!」、そんなワインを仕入れました。

それが、「マス・デ・ブレサド」

コート・デュ・ローヌ地方の、コスティエール・ド・ニームにあるワイナリーなのですが、現醸造家のシリル・マレス氏の高祖父(祖父母の祖父)が、なんとブドウ栽培農家を悩ます憎きあの病害「ウドンコ病」の対策を発明した人物だったのです!
言い過ぎだとは思いますが、もしかしたら世界中で健全で高品質なワイン用ブドウを収穫できるのは、この方のおかげかもしれません!!

正直「よく開拓しましたね!」と稲葉に言いたくなる、ワインファンにはたまらないエピソードを持っている素晴らしい生産者です。

「マス・デ・ブレサド」。

一体どんなワイン作りをしているのか、さっそく紹介していきましょう!!

                

マス・デ・ブレサドのワイン作り

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「マス・デ・ブレサド」は、コート・デュ・ローヌ地方の、コスティエール・ド・ニーム地方にある、知る人ぞ知る名門ワイナリーです。

このワイナリーを手掛けているマレス家は、代々ブドウおよびワイン作りに携わってきた家系で、冒頭にも紹介した現醸造家のシリル氏の高祖父にあたるアンリ・マレス氏はウドンコ病に対する治療法の発見者。そして、シリル氏の祖父はボルドーでワイン作りに携わっていたといいます。
さらに、シリル氏の父親であるロジェ・マレス氏は、現在の地で本格的にワイン作りを始めただけでなく、この地で初めてカベルネ・ソーヴィニヨンを植えたり、樽熟の白ワイン作りを行うなど、チャレンジ精神豊富な人物だったようです。

そして現当主のシリル氏はというと、ワイナリーを引き継ぐ前、モンペリエで栽培や醸造学を勉強し、カリフォルニアやチリにもワイン修行をしているため、ブドウやワインに対するアカデミックな知識は豊富。
今も複数持っている畑別、ブドウ品種別でそれぞれのポテンシャルを大切にしたワイン作りを続けています。
              

土壌がシャトーヌフ・デュ・パプと類似!?

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さて、そんな「マス・デ・ブレサド」。注目すべきはその土壌です。

「マス・デ・ブレサド」が位置するコスティエール・ド・ニームは、ローヌ地方でも地中海に面する最も南側にある場所。
ラングドッグ寄りの土壌なのかと思いきや、なんと第四期時代のローヌ特有の小石が5~10mの深さまであるという、まさにあの銘醸地「シャトーヌフ・デュ・パプ」を思わせる土壌なのだそうです。

さらに、害虫や湿気などからブドウを守ってくれるこの地方特有の風「ミストラル」が吹いたり、暑い夏場でも涼しさをもたらす風など、健全なブドウを栽培するのに最適の場所!
法律的にはラングドッグに位置しているのですが、彼らは「我々のワインは、ローヌワインと捉えてほしい」ということを常々語っています。
栽培は全てオーガニックで、化学薬品はできるだけ使わず、土壌を掘り返し、ホルモンカプセルも通常使うこだわりよう。

この土地のテロワールを大切にした、そんなブドウ作りを続けているところに心惹かれます!
              

醸造にも徹底したこだわりが!

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現醸造家のシリル・マレス氏

               

「マス・デ・ブレサド」では、赤ワインが多く作られていますが、白やロゼも生産しています。

特に白ワインには強いこだわりを持っており、気温の低い夜に収穫し、間髪入れずに圧搾と不純物を沈める工程へ移ります。
そして、白ワインではやや高めの18度という醗酵温度で醸されるのですが、この土地がもたらす豊かな果実味を出すための設定であり、結果”クリーンでありながらも果実味の充実した最高の白ワイン"が誕生します。

赤ワインは収穫後タンクに入れ、10度という低い温度で管理し、長く発酵されます。
その後、セニエされた果汁は、コンクリートやステンレスタンクで醗酵&醸しの工程へと進みます。(抜いた果汁はロゼに使用します)

樽熟成は、ブレンドせずに品種別で管理。
土壌の素晴らしさだけでなく、徹底された醸造管理のもと素晴らしいワインが生まれるため、今では生産本数を超えた予約が入る"大人気ワイナリー"となっているのだそうです。

              

春、世界中の生産者がアンリ・マレス氏を思い出す?

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さて、「マス・デ・ブレサド」についてお伝えしてきましたが、シリル氏の高祖父にあたるアンリ・マレス氏をスルーするわけにはいきません!!

その昔、アンリ氏は、モンペリエでワイン作りを行っているかたわら(この表現でいいのか微妙だが…)、なんと、政治家や研究者として大活躍をした人物だったようです。

さまざまなジャンルで活躍していたアンリ氏。
今でも語り継がれているのが、冒頭お伝えした「ウドンコ病の対策に硫黄がよろしい」ということを発見した功績です。

ウドンコ病は、ブドウ葉や茎、果実を白い粉末のような真菌が覆い、果実を分裂させたり、早期に地に落とすなど、感染をするとブドウ畑に深刻なダメージを与える、大変厄介なブドウ病害のひとつです。
この病害における対策を発見したアンリ氏の功績は計り知れず、実はこの硫黄散布という病害対策だけがビオディナミ農法で認められているのです。

ウドンコ病は春に発生しやすい病害であり、この頃になると、世界中のブドウ栽培農家たちがアンリ氏を思い出し、心の中で「ありがとう…」と感謝していることでしょう。
               

魅力たっぷりのワインを楽しもう!

ここでは、稲葉が開拓した名門ワイナリー「マス・デ・ブレサド」について紹介しました。

歴史あり、ストーリーあり、こだわりありの三拍子揃った素晴らしいワイナリーであることがお分かりいただけた、と思います。
赤、白、ロゼ、どれも素晴らしい出来映えとなっておりますので、気になった方はぜひチェックしてみてください!

ボルドやブルゴーニュ、話題のニューワールドの産地もいいですが…あらためて、ローヌっていいな、と思える1本だと思います!!!

【ご参考】
株式会社 稲葉

「マス・デ・ブレサド」の来日セミナーの様子がこちらで特集されています!
興味ある方はぜひこちらもご覧ください!

            

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ナカゴミ コウイチ

ナカゴミ コウイチ

山梨県出身、甲州ワイン育ちのフリーライターです。ラジオ関係、ファッション関係のライティングをしながら、大好きなワインのお仕事も精力的に行っています。ワインは日常的に楽しむ飲み物であるということを広く伝えて行くために活動を続けています。

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